育児に積極的なおじいちゃん「イクジイ」、おばあちゃん「イクバア」ら、地域の子育て支援活動に参加できる中高年の人材を育成する京都府主催の「子育ての達人養成講座」の実地研修が1日、福知山市内の2保育園であり、受講者が園児たちとふれあった。

■中高年の経験を生かそうと■

　国の子ども・子育て支援新制度が今年度から始まったことを受けて、地域の子育て支援を担う人材養成研修が全国で開かれている。

　府は昨年度から、子育てを終えた人や高齢者が、昔遊びや自身の経験を子育て支援に生かす独自の「子育ての達人養成講座」に取り組んでおり、今年度は全国共通の研修の中に組み込んで内容を拡充。一般社団法人府保育協会に委託して、府内を北部、中部、南部の3会場に分けて実施している。

■園児との実地研修、府北部は22人受講■

　府北部会場は、福知山市と近隣市町の40歳代−80歳代の22人（うち男性2人）が受講。昨年10月から子どもの特性や接し方の基本について学び、1月に子どもの遊びについての講義を受け、絵本や子どもたちが喜ぶ遊びの実習をしてきた。

　1日の実地研修は、実際に子どもたちと接する総まとめの講座。受講生は2グループに分かれて、福知山市新庄の一成保育園（上野富美枝園長）と正明寺のさつき保育園（山口幸子園長）を訪れた。

　一成保育園では、5歳児20人に絵本の読み聞かせなどをしてから、一緒に自由遊びへ。受講生たちは練習してきたコマやバルーン風船で子どもたちの心をがっちりつかんだ。受講生の年配の女性は「全く畑違いの仕事をしていたので、子どもたちと接するのは新鮮で、私も楽しいです」と話していた。

　修了者には府から認定証が交付され、地域の保育所、幼稚園、放課後児童クラブなどの現場で活動できるようになる。


写真＝園児と一緒に遊ぶ受講者（1日、一成保育園で）