WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2016年1月13日のニュース

全長6.5メートル、動く戦艦大和 10年かけて製作

戦艦大和と仕上げた中島さん 福知山市正明寺の会社員、中島浩二さん(55)が、戦艦大和の40分の1サイズ、全長約6・5メートルある模型を10年がかりで完成させた。設計図を引き、合板など主に木材を使って一から手作りしたもので、大砲や搭載飛行機など細部まで精巧に再現している。乗り込んで水上を航行することができ、今後モーターを取り付け、春に市内の池か川で進水させる計画を立てている。

■モータ取り付け今春に進水式■

 戦艦大和は燃料などを除く基準排水量が約6万4千トン(満載時約7万2千トン)、主砲の口径が46センチ(射程距離42キロ)あり、戦艦としてはこれまで世界最大を誇る。中島さんは小学生のとき、親戚から全長50センチほどの大和のペーパー模型をもらったのをきっかけに、関心が高まっていった。

 製作意欲をかき立てられたのは2005年冬に観賞した映画「男たちの大和」。生死をかけて戦う乗組員たちの生きざまに心を打たれ、「中に入って操舵して航行できる模型を作り、当時の乗組員の気持ちを考えてみたい」と、資料や写真をもとに詳細な設計図を作成。休日や仕事の後に市内の倉庫に通い、地道に作業を続けた。

 完成した模型は、全長約6・5メートル、幅約90センチ、高さ約1・35メートル。主砲や副砲、高角砲、機銃、搭載飛行機、梯子、甲板の欄干など細かな部分まで手作りで再現した。甲板中央にある一番背が高い艦橋に取り付けた信号は点滅する。主砲は回転し、砲筒の角度を変えることもできる。

 水に浮かべるために強度には気を使った。船体は合板2枚の間に発泡スチロールを挟みこんで作り、船底付近は防水などのためにFRP(繊維強化プラスチック)加工をした。甲板の一部を持ち上げて内部に入ることができ、座った状態で艦橋部分に頭を入れて外をのぞき、舵を取って航行できる。バッテリー電源のモーターで4つのスクリューを回転させて進む。

 「戦艦大和は悲壮な結末を迎えましたが、男のロマンを感じます」と魅力を語る中島さん。「遅くとも戦後70周年の昨年には仕上げたかったのですが、飾るだけではなく、自身が乗り込むため丈夫にする必要があり、時間を費やしました」と苦労を振り返る。小型船舶の免許を持っていて、「進水させる日が待ち遠しいです」と話す。次はイージス艦を製作するのが目標という。


写真上=すべて手作りで精巧に仕上げた中島さん
写真下=大人4人が並んで両手を広げたほどの長さがある模型

    

[PR]



株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ