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両丹日日新聞2015年12月14日のニュース

こだわり卵で海外進出 大江のグリーンファームソーゴ

バイヤーらが視察 日本の一次産業はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加によってさまざまな打撃が懸念されているが、海外進出による販路拡大をめざしている企業が、福知山にある。福知山市大江町三河の鶏卵生産・販売会社、有限会社グリーンファームソーゴ(阿部勝之社長)は、今年から中国・香港へ卵の輸出を始めた。これまでに3回出荷し、来年からは毎週の出荷を目指している。

 同社は現在、約18万羽の鶏を飼育。加熱後に卵黄が鮮やかな黄色になるものや、大手外食チェーンと共同で取り組むこだわりの卵などを生産・販売している。

 輸出の話は今年、取引のある会社を通じて、もたらされた。香港の流通会社でスーパーなどに納入しているB&Sカンパニーが、日本の卵の業者を探していると紹介され、対応へ動いた。

 6月に、畜産農場での微生物、化学物質、異物などを防止し衛生管理を向上させるシステム「農場HACCP(ハサップ)」の推進農場指定を公益社団法人中央畜産会から受けた。7月には京都府から「対香港輸出卵取扱施設」として府内で初めて登録された。

 8月に10個入り3千パックを輸出。これが好評で、11月に10個入り3800パックと6個入り5千パックを出荷。12月2日にも10個入り2300パックと6個入り5千パックを卸した。

 出荷しているのはこだわりの卵で、黄身が赤に近い色をして盛り上がり、魚粉を多量に与えているため味にコクがある。これを、B&S社は自社ブランド「卵の家」で「極濃卵」として扱っている。

 香港では地元産も販売されているが、米国産の卵が多く輸入されている。米国からは40日かけて届くのに対し、日本からは1週間で着く。

 現地での卵の消費期限は、きちんと温度管理したうえで60日とされており、取扱店は早く着く日本の商品に魅力を感じている。12年に日本から出荷された卵は580トンだったが、今年は2300トンの見込みで、急増している。

 店頭価格は10個入り400円前後。極濃卵は600円ほどで販売されており、高価だが、より良い物をという消費志向の高まりで人気につながっているという。

■バイヤーらが視察■

 5日には、B&Sカンパニーのバイヤーや、同社を紹介した味覚糖のグループ会社、誠商会の社長らがグリーンファームを視察。衛生面などの管理体制を確認した。

 阿部社長は「来年から毎週の出荷をめざすなかで、衛生管理体制を維持するため、地元からの従業員補充を進めています」と話していた。


写真=工場内を視察する香港の流通会社バイヤーら

    

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