WEB両丹

きょうあったいい話、夕飯までに届けます。京都府福知山市の情報を満載した新聞社サイト

タブメニュー

両丹日日新聞2015年10月 9日のニュース

名優誕生から110年 生家跡で志村喬さんの記念展

志村喬「男ありて」 黒澤明作品に欠かせぬ名優で、生涯で441本の映画に出演した志村喬さん。今年生誕110年にあたることから、出身地の朝来市生野町で31日から、記念の展示会が開かれる。これに向けて、志村さんに送る手紙を、記念事業実行委員会が募集している。

 志村さんは1905年(明治38年)3月12日、生野鉱山の技師の家に生まれた。青年期に演劇の魅力につかれて映画の道へ進み、1934年(昭和9年)にサイレント映画で銀幕デビュー。着実に芸歴を積み、1943年の黒沢監督第1回作品「姿三四郎」で老柔道家を演じ、以後「七人の侍」「羅生門」「用心棒」「生きる」など数々の黒沢映画に出演。存在感の強い俳優として、作品に深みを持たせた。

 ほかの監督からも厚い信頼を寄せられ、丸山誠治監督の1955年作品「男ありて」では、野球一筋に生きたプロ野球監督を演じ、「剛と柔の両面をうまく使い分けている」と高く評価された。

 生野では小学校6年まで過ごし、「ガキ大将として毎日外で遊んでいた」という。

 口銀谷の生家・鉱山職員宿舎跡地には志村喬記念館が整備されていて、記念展はここで11月8日まで開く。

 ガキ大将時代や、俳優を目指すまでの青春時代、修業時代、黒沢監督との出会い、数々の出演映画など、普段は公開されていない資料も含めて、「日本の名優・志村喬」をしのぶ。

 入館無料。通常は月曜休館だが会期中は無休。開館時間は午前9時から午後5時まで。日常的にボランティアガイドが解説している。

 同期間に、近くのまちづくり工房・井筒屋では「志村喬が生きた時代」展として、明治、大正、昭和を、鉱山の人たちが残した写真、ポストカードで追想する。無料。月曜休館。

 また初日には生野マインホールで午後1時30分から「男ありて」、6時30分からは志村さんに影響を受けたという岡田准一さんらが出演した「蜩ノ記」(2014年作品)を上映する。蜩ノ記のみ有料、500円。

■ファンからの手紙募集■

 募集する手紙は会期中に記念館で「志村さんへのバースデーカード」として展示するためのもので、志村さんや出演作品への思いを書いて、〒679−3301朝来市生野町口銀谷697番1、朝来市旧生野鉱山職員宿舎・志村喬記念館へ郵送、または持参する。記念館には手紙用の台紙を用意している。

 問い合わせは市生野支所地域振興課、電話079(679)2240。


写真=名優・志村さんがプロ野球監督を演じた「男ありて」(画像提供:東宝)

    

[PR]



株式会社両丹日日新聞社 〒620-0055 京都府福知山市篠尾新町1-99 TEL0773-22-2688 FAX0773-22-3232

著作権

このホームページに使用している記事、写真、図版はすべて株式会社両丹日日新聞社、もしくは情報提供者が著作権を有しています。
全部または一部を原文もしくは加工して利用される場合は、商用、非商用の別、また媒体を問わず、必ず事前に両丹日日新聞社へご連絡下さい。

購読申込 会社案内 携帯版 お問い合わせ