福知山市一ノ宮の三岳地区公民館長、石田卓さん(81)の自宅前田んぼ沿いに立つ電柱の支線に、つる性植物のアケビが巻きついて伸びている。つるは、支線を覆う長さ約2メートルのカバーの中をくぐり、抜け出た付近からたくさん実を付けており、家族らを驚かせている。
アケビは山中や山の麓に自生し、秋に実を付け、熟すと果皮が割れる。黒い種がたくさん入った乳白色のゼリー状の果実は、食べることができる。
石田さんは、電柱が倒れないようにワイヤで引っ張って支えている支線に、植物のつるが巻きついていることに気が付いた。でも、「よく見る光景」だと思い、そんなに気にはしていなかったという。
しかし3日前、初めてアケビの実がぶら下がっているのを見つけ、数えてみると長さが10センチほどの実が21個なっていた。
すでに完熟しているものもあった。その一つをもぎ取って食べた石田さんは「子どものころにはよく山に遊びに行き、食べたものです。素朴な甘みがあり、懐かしい」と話す。
支線のカバーは下部が直径10センチほどだが、上部は直径3センチほどと細くなっている。「よくこんな細いところを通って伸びてきたものです。山の中のアケビを食べた鳥によって種が運ばれ、発芽したのでしょうか」と不思議がっていた。
写真=たくさんなっているアケビを手にする石田さん
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