大賞賞金400万円で美術館買い取りとなる立体作品作品公募、第4回あさごアートコンペティションの審査が、13日に行われた。各賞が決まり、優秀作模型作品展が19日から、あさご芸術の森美術館（朝来市多々良木）で始まる。

　淀井敏夫、木村敏ら多くの彫刻家を朝来が世に送り出してきたことにちなむコンペティション。屋内設置と野外設置作品を隔年で公募していて、今年は指定場所に恒久設置する野外彫刻作品をマケット（模型）で募った。

　20都府県から42人が応募し、写真家で大阪芸大教授の織作峰子さん、美術評論家で東京大教授の木下直之さんら5人が審査。大賞に京田辺市、佐野耕平さん「ｓｐａｃｅ　ｏｆ　ｍｉｒｒｏｒ」を選んだ。「募集テーマの『異空間』に呼応。野外彫刻の新しい可能性を示す作品であり、人が触れていきたくなるような魅力がある」と評している。

　野外設置で、安全性、耐久性向上のため、応募マケットとは作品の一部が変更になる場合があるが、佐野さんは「美術館に足を運んで下さった方々に、少しでも明るい気持ちになっていただけるような作品に仕上げたい」としている。実物サイズは高さ4メートル、幅・奥行き各2・5メートルになる予定。素材はステンレス、アルミニウム。

　優秀作模型作品展の会期は、表彰式の11月8日まで。


写真＝大賞作品の佐野耕平さん「ｓｐａｃｅ　ｏｆ　ｍｉｒｒｏｒ」