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両丹日日新聞2015年9月15日のニュース

車が浸水、水没したら… 慌てず対処を

0915gouu.jpg 最近は、台風以外にも突然の集中豪雨(ゲリラ豪雨)などで急激に川の水量が増えるケースが多くなっている。時には氾濫したり道の低い所に水がたまったりすることもある。福知山市でも2年続きの水害で多くの車が道路や駐車場で水没した。車を運転していて水害に遭遇したら要注意。むやみに水の中へ入ったりすると思わぬトラブルが起きる危険があり、冷静に対応できるよう予備知識をもっておくことも大切だ。道路の冠水時に車を運転する場合の注意点や対処法などを、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)京都事業所に聞いた。

■走行可能水面はドアの下端まで■

 車は、ある程度の浸水に耐えられるように設計されているが、一般的に走行可能とされる水深は、乗用車であればドアの下端(車の床面が浸からない程度)となる。このため、乗用車の場合、集中豪雨によって発生する冠水路の走行には注意がいる。

 立体交差して低くなっている道路(アンダーパス)、電車ガード下のえぐられている道路などスリバチ状の道路は、絶対に進入しないようにし、引き返して迂回(うかい)しよう。

 実際の水深を測ることができないため、大丈夫だろうと思って進入して、思いのほかふかかったというような場合がある。しかし、車の床面以上の水深であっても、すぐには運転席に浸水してこないため、危険察知が遅れ、気づいた時には、車が浮いて前後に動かなくなってしまっているケースがある。

 そしてエンジンの吸気口が水を吸ってしまったり、排気管が水圧でふさがれてしまい、エンジンが停止し、そのまま立ち往生という最悪の結果にもつながりかねない。

 万が一、車内にまで浸水してしまった場合は、すぐに車を止め、あわてずにエンジンを停止させる。その上で避難経路を考える。

 いきなり車から飛び出すと、深みにはまる危険もある。足を浸けて水深を測りながら、ゆっくりと足をつき、深さを探りながら来た方向へ戻るように歩いて避難する。

 車両は水が引くまで放置し、その旨をJAFのロードサービスや販売店に連絡。「水がひいたからといって、車に乗り込みエンジンを掛けると、破損や感電の危険があるので、絶対にやめてください」と強調する。

■道路外の池や川に飛び出す危険も■

 冠水した道路を無理に進み、道路外に飛び出してしまい、車が池や川など水中に転落してしまう事故も多く発生している。

 水位が深い場合や湖などに転落したとき、車両の前方に重いエンジンが搭載されている乗用車では、前部が最初に沈みこみ、前傾姿勢となる。

 万が一、こうした状況に遭遇しても慌てずに、まずシートベルトを外し、ウインドーガラスが水面より高い位置にある状態なら、ウインドーを開けて車の屋根に上るようにして脱出する。

 しかし、パワーウインドーの場合は電気系統のトラブルやガラスにかかる水圧で開かなくなってしまうこともある。「その場合、先の尖った緊急脱出用ハンマーがあれば簡単にガラスを割ることができ、脱出の可能性が格段に高まりますので、ぜひ常備しておきましょう」

■車内と外の水位(水圧)差縮まった時に脱出■

 水圧でドアを開けることができず、ウインドーガラスは開かず、ハンマーもないといった最悪の事態でも、落ち着いて行動することが大切。次第に車内に水が入ってくるが、外の水位との差が小さくなったときがチャンス。圧力の差が縮まるためドアにかかる水圧も小さくなり、ドアが開けやすくなる。

 「車内に取り残されてしまうと、真っ先に外に脱出したくなりますが、車はなかなか沈まないものです。ドアが開きそうな状態であると感じたら、大きく息を吸い込み足など力を込めて押し開けます。落ち着いて脱出の機会をうかがいながら、そのタイミングを逃さず、一気に脱出を図りましょう」


写真=道路が冠水している時は無理に進入しないことも大切(昨年の8月豪雨時撮影)

    

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