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両丹日日新聞2015年9月 3日のニュース

交流する気仙沼にカボチャ 夜久野学園が送る

0903yakuno.jpg 福知山市夜久野町高内の小中一貫校・夜久野学園の9年生(中学3年生)32人が3日、5月に修学旅行で訪れた東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市大島の大島中学校3年生24人に、夜久野特産の坊ちゃんカボチャを送った。学校近くに借りた畑で育てたものを送る予定だったが、収穫期にイノシシに食べられて全滅する被害に遭い、断念しかけたが、保護者らの厚意で確保し、送ることができた。

■生徒栽培分はイノシシに食べられ全滅、代わりに保護者ら提供■

 夜久野学園は、一昨年から修学旅行で大島を訪ね、両校の交流などを通じて「自助」「共助」の大切さを学んでいる。11年3月の大震災で大規模な山火事が起きた際に、迫りくる山火事の延焼を食い止めようと活躍した大島中の生徒たちの姿を知ったのがきっかけだった。

 一昨年、昨年と修学旅行後に、大島中の生徒からお礼のメッセージや、生徒たちが養殖したホタテガイが届いた。今年は、遠く離れた夜久野を知ってもらおうと、地元の有限会社夜久野育種農場が1998年に開発した坊ちゃんカボチャを栽培し、送ることにした。

 子どもたちを地域で支援する組織「結クラブ」のメンバーで日置在住の中島淑厚さんに教わり、6月上旬に32本の苗を植えた。9年生は除草作業を中心に取り組み、4年生19人にも水やりを手伝ってもらい順調に育った。

 しかし、畑の周りに立てたフェンスの隙間からイノシシが侵入し、収獲が近づいた7月下旬に、すべての実を食べられてしまい、送るのを断念せざるを得ない状態になってしまった。

 ところが、落胆している生徒を知った夜久野育種農場や保護者の有志から、合わせて約60個の坊ちゃんカボチャが次々に届き、選別して約40個を送ることにした。生徒たちが段ボール箱に詰め込み、メッセージや電子レンジを使った簡単な調理方法のレシピも付けた。

 学級委員長の進藤力君(14)は「みんなで頑張って育てた坊ちゃんカボチャが収穫できず、とても残念でしたが、地元の方たちの協力でカボチャが集まり、温かい心遣いに感謝しています。自然が豊かで、おいしい野菜がとれる夜久野を知ってほしい」と話していた。


写真=坊ちゃんカボチャを段ボール箱に詰める生徒たち

    

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