福知山市猪崎の三段池公園内にある市動物園（二本松俊邦園長）で、飼育しているダチョウの仲間、エミューの抜け落ちた羽根を来園者にプレゼントしている。エミューの羽根は根元で2本がくっついた形をしていることから、「縁結び」「友情の証し」など、縁起の良いものとされている。来園者たちに好評で、「ずっと仲良しで」とカップルや親子連れらが羽根を持ち帰っている。

　エミューはオーストラリア原産の鳥で、市動物園では雄、雌1羽ずつの成鳥を飼育。これまで抜け落ちた羽根は廃棄していたが、2本で1対になっているエミューの羽根が人と人を結ぶ「縁起物」として話題になっていることを知り、来園者に持って帰ってもらうことにし、夏から園の出入り口付近に置いている。

　羽根の長さは5センチから20センチほど。2本の羽根を開くとＶ字形になる。「これは縁起が良い」と、結婚間近なカップルが興味を持ったり、「これからも仲良く」と友だち同士で持ち帰ったりする姿が見られるという。

　親子4人で園を訪れた上山颯太君（8）、啓太君（5）＝神戸市北区＝の兄弟は、たくさん友だちができるように−と、自宅に持ち帰ることにし、「本に挟んだり、財布に入れたりしたい」と話していた。

　まれに3本に分かれた羽根もあるが、二本松園長は「三角関係になるといけないので、これは出さずにしまって置いています。ほしい人がいればあげますが…」と笑う。


写真上＝たくさんの羽根をつけるエミュー
写真下＝根元から2本に分かれた羽根を珍しそうに見る子どもたち