福知山市戸田の戸田橋付近の由良川で24日午後4時35分ごろ、川遊びをしていた日新中学校2年の男子生徒4人が流された。3人は自力で岸や中州に上がるなどして助かったが、1人は3キロ下流で心肺停止状態で見つかり、25日午前2時前、搬送先の病院で亡くなった。

　福知山署によると、同級生の男子生徒13人で24日午後4時ごろから戸田橋近くで川遊びをしていた。左岸から右岸に渡ろうとし、9人は渡り終えたが、4人が深みにはまって流れに足をとられたという。2人は自力で上がり、1人は木につかまっていたところを友だちの手を借りて岸に上がることができたが、もう1人は流され行方不明になった。

　助けを求められた通行人が110番通報し、警察、消防などが出動。川沿いに多くの緊急車両がサイレンを鳴らして展開し、懸命の捜索を続け、約1時間後に京都府警のヘリが3キロほど下流、さくら橋付近でうつ伏せの状態の塩見君を発見した。白いＴシャツにズボン姿だった。

　戸田橋付近の流れは速く、水深は1メートル余り。生徒たちは、以前にも付近で遊んだことがあったという。

■あす中学校で全校集会　保護者説明会も■

　日新中学校によると、24日は家庭訪問のため4時間（午前中）の短縮授業で、男子生徒13人は、それぞれクラブ活動を終えたあと、午後3時10分ごろに下校した。その後については把握しておらず、同5時ごろに一報が入って事故を知った。

　森山真校長は、亡くなった生徒について「野球部に所属していてムードメーカー的な存在。優しくて気が利く生徒だった。みんなで川遊びに行くとは予想もしていなかった。何とか一命を取り留めてほしかった。残念でならない」と声を詰まらせた。

　26日は学校登校日で、全校集会を計画しており、「自分の命、お互いの命を大切にするように生徒たちに呼びかけたい」と話していた。保護者説明会も開く予定。


写真＝男子生徒たちが遊んでいた戸田橋付近の由良川