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両丹日日新聞2015年4月17日のニュース

成美大の施設・器材使って福祉人材養成の拠点整備

介護ベッド、痰吸引の器材などをそろえた 介護福祉士の受験資格として2016年度から義務化される国指定の実務者研修が、福知山市内で5月から始まる。京都府、市の支援を受けて、一般社団法人福知山民間社会福祉施設連絡協議会(廣田真会長)が、研修器材が整う成美大学2号館に拠点を構え、府北部で初めて実施する。これまでは府南部まで出向いて受講する必要があったが、近場で学べるようになり、府北部の福祉職員の確保と養成につなげる。

■介護福祉士受験資格の実務者研修を実施■

 府北部の福祉人材不足対策として、府は一昨年10月に府北部福祉人材養成システムを打ち出した。福知山、舞鶴、宮津に、それぞれ研修拠点を置き、15年度から3年間で1千人の確保を目指す。

 舞鶴では介護福祉士の養成校が4月に開校した。福知山では、福祉職員や他業種の人が介護福祉士の受験資格を得るために必要な、介護福祉士実務者研修を含む現任者研修を実施する。現任者研修の実施母体となる民間社会福祉施設連協は、市内11社会福祉法人でつくる。

 成美大学2号館には、12年に廃止となった短期大学部介護福祉専攻コースの入浴実習室などの研修器材がそろっている。廃止後は遊休施設になっており、府、市の補助で改修し、痰(たん)の吸引など実務者研修で新たに必要な資材を購入した。講師は京都保育福祉専門学院(京都市)から専任教員の派遣を受ける。

 これまで官民個別でやっていた初任者研修など他の介護人材育成の研修も一手に担う「介護・福祉人材養成センター」を大学2号館に置いた。

■働きながら通いやすく■

 介護福祉士実務者研修は、5月26日からと6月2日からの2クラス(各定員30人)で、それぞれ来年3月までで開講する。座学と実習の通学学習、通信教育、医療的ケア演習、国家試験受験対策講座を組み込む。通学学習は2週間に一日で、働きながら通いやすくする。

 履修時間と受講料は取得資格の有無によって異なり、466時間〜66時間、15万円〜5万円。福知山市内の福祉施設で勤務している、または修了後に勤務するなど一定の条件を満たせば、福知山市が受講料の半額を助成。締め切りは30日。書類審査をして受講者を決める。

 廣田会長は「府南部まで出向く必要がなくなることの意義は大きい。成美大学に器材があったことも助かった。通学学習を多めに取って、より実践的な内容にしています」と話していた。

 なお宮津では、16年度に高齢、障害、保育に対応する福祉総合実習施設を一体的に整備する計画になっている。


写真=介護福祉士実務者研修の会場になる成美大学2号館。介護ベッド、痰吸引の器材などをそろえた

    

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