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両丹日日新聞2015年3月16日のニュース

万延元年の強訴を地域教材に 中学校教員が野外調査

0316itikawa.jpg 福知山市立中学校の社会科教諭らが、福知山で1860年に起きた「市川騒動(万延元年の強訴)」を学ぶ野外調査をした。福知山史談会の足立悦夫さん(85)の案内を受けて強訴の道のりをたどり、この出来事を地域教材としてどのように授業に生かすかを考えた。

 調査は14日に教員有志5人が参加して行った。最初に拝師の成和コミセンで、すでに市川騒動を授業に取り入れている成和中学校の梶原秀明教諭が実践報告。百姓一揆というと、願いが役人に聞き入れられず首謀者は処刑されるというイメージが強いが、市川騒動は農民と町民が共同で作成した嘆願書を提出し、そのほとんどが認められ、だれも処刑されず一揆側の全面勝利に終わったことを紹介した。

 さらに「市川騒動は、江戸末期の歴史を子どもたちに伝えるのにとても適した地域教材で、当時の農村の貧富差の拡大や藩政改革の実態、百姓一揆の実相を教えることができるだろう」と話した。

 このあと、車に乗り合わせて野外調査に出発。庄屋がホラ貝を吹いて農民を集めたという勃発地点の福知山市夜久野町平野の河原、多くの一揆勢が集結した広小路通り、江戸時代に藩から盗んだ金を生活に苦しむ庶民に与え、処刑された松岡半十郎という人物が祭られている和久市町の梅干し半十郎観音などを巡り、足立さんから説明を受けた。


写真=騒動の勃発地点と伝わる夜久野町平野で、足立さん(左)から説明を受ける参加者

    

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