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両丹日日新聞2015年3月10日のニュース

幻の大蝶など貴重な昆虫標本6千点を寄贈

寄贈した吉井さん 蝶を中心とした世界の昆虫標本約6千点が9日、福知山市自然科学協力員の吉井雅宏さん=北栄町=から、福知山市に寄贈された。「子どもたちが、自然環境保護への理解を深めるきっかけになるよう、活用してほしい」との思いで、貴重なコレクションすべてを寄贈したもので、珍しいものも多く含まれている。

 吉井さんは、小学生のころに昆虫採集を始めた。中学校では生物クラブに所属し、本格的に採集をスタート。2年生のときには、市内で初めてシジミチョウ科の「キマダラルリツバメ」を捕獲し、話題を呼んだこともある。

 大学時代などには、国内のほか中国やヨーロッパなど、世界各地に出向いて採集。コレクションのなかには、羽の根の部分が青いことから名付けられた「アオネアゲハ」、幻の大蝶とされている「ブータンシボリアゲハ」など、めったに手に入らないという標本もある。

 標本は169箱に整理されていて、160箱が蝶。ほか9箱には世界のカブトムシや、トンボ、タガメ、ハチなどが収められている。

 9日に市役所で寄贈式があり、吉井さんが松山正治市長に目録を手渡した。松山市長は感謝状を贈り、「入手困難な標本もあり、市民にとって貴重な財産になる。子どもたちが蝶などに関心を持ち、新たな研究者が誕生すればうれしい」と伝えていた。

■寄贈記念の「日本の蝶展」 市児童科学館で■

 標本の寄贈を記念して、猪崎の三段池公園内にある市児童科学館イベント広場で、蝶の標本約3千点を紹介する日本の蝶展が開かれ、来館者を楽しませている。

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 標本約70箱が並び、セセリチョウ、シジミチョウ、シロチョウ、タテハチョウ、アゲハチョウの仲間に大別して展示されている。

 色とりどりで、大きさもさまざま。吉井さんが1965年に市内で捕獲し、市天然記念物第1号になった「キマダラルリツバメ」、京都府のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されている「スジボソヤマキチョウ」「ギフチョウ」、日本の国蝶の「オオムラサキ」、青緑色に輝く「ミヤマカラスアゲハ」などがある。

 同展は4月12日まで。時間は午前9時から午後5時(入館は午後4時30分)まで。毎週水曜日休館。入館料がいる。


写真=寄贈した吉井さんとコレクションの一部
写真=色とりどりの蝶が並ぶイベント広場

    

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