京都、兵庫、福井3府県の7金融機関が7日、北近畿中小企業支援連絡会議を創設した。福知山市北羽合のコスタヴィノスで第1回会合を開き、より円滑で効果的な中小企業支援に向けて一丸となることを申し合わせた。

　国が主導し、都道府県単位で行政や金融機関で組織する「中小企業再生支援ネットワーク」はあるが、金融機関主体で府県を超えた連携組織は全国でも珍しいという。普段から顔をつなぐことで中小企業支援への意識を共有するのが狙い。

　京都銀行（本店・京都市）と京都北都信用金庫（本店・宮津市）が音頭を取り、但馬銀行（本店・豊岡市）▽但馬信用金庫（同）▽中兵庫信用金庫（本店・丹波市）▽福邦銀行（本店・福井市）▽日本政策金融公庫（舞鶴、豊岡、福井各市に支店）が参加した。オブザーバー（陪席者）として京都府、兵庫県、近畿財務局などが加わっている。

　第1回会合には各金融機関の役員と融資担当者、陪席者合わせて約40人が出席。京都銀行の井野口順治・常務取締役が「いつもはしのぎを削る仲ですが、企業再生へ一致団結を。府県境を越えた北近畿を一つの経済圏として考える必要があり、みんなで支援していきましょう」とあいさつ。各金融機関も「協調の場として広げていきたい」「共同融資にも積極的に関わっていきたい」と応えた。

　このあと、中小企業再生支援全国本部副統括プロジェクトマネージャーの野田勝也さんを招き、中小企業の経営改善と再生支援を巡る動きについての講演を聞いた。

■月に1回実務者会議■

　今後は年1回の全体会と、月1回の実務者会議をする。

　実務者会議では、事例案件についての協議、研修などに取り組む予定。


写真＝北近畿3府県の金融機関で中小企業支援強化を申し合わせた