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両丹日日新聞2014年11月13日のニュース

30年続いた金管バンドが最後のステージ 閉校する三岳小

1113kinkan.jpg 福知山市の小学校のなかで唯一活動している三岳小学校金管バンドが、12日に市厚生会館で開かれた第45回市立小中学校音楽祭(市教委、市学校教育振興会主催)小学校の部でステージに立った。児童数の減少に伴って今年度限りで閉校するため、三岳小としては今年が最後の参加。少人数ながら、力強い演奏を聴かせ、父母や他校の児童たちから大きな拍手を浴びた。

 金管バンドは1983年、「金管楽器での演奏を通じて、児童に自信を芽生えさせたい」と、当時の校長、臼井清美さん(87)が思い立ち、4年生以上で編成して活動が始まった。楽器はPTAや同窓会に協力を呼びかけ、寄贈を受けた。

 学校音楽祭だけでなく、入学式、卒業式、運動会、敬老会などの学校行事や地域のイベントにも出演。大きな舞台で堂々と発表することで、児童の自信につながり、地域に親しまれる存在にもなった。

 今年度は、保護者の要望も強く、児童数が1人の3年生も特別に加わって16人で編成し、朝や放課後などの時間を使って週2、3回の練習を重ねてきた。

 学校音楽祭では、トランペット、トロンボーン、チューバを手にした児童たちがいすに座り、小気味良いドラムの音に合わせて「明日があるさ」「風になりたい」の2曲を元気よく演奏した。「海を見に行こう」の合唱もした。

■地元のバンドにも参加して練習■

 地元には09年春に誕生した有志らによる三岳金管バンド・エコーサウンズがあり、三岳小金管バンドのメンバーの3分の1も加入し、月2回の練習に参加して、地域のイベントなどで活躍している。

 大槻信弘校長は、練習を通じて異年齢の絆が強まっていることを強調。「伝統のバンドとなり、練習日には、教員だけでなく、技術を身につけた上級生が下級生に指導する姿もみられます。エコーサウンズの誕生には、卒業後に進む川口中に吹奏楽部がないということも背景にあり、上川口小と統合後、金管演奏を続けたいという児童が新たに加入するかもしれません」と話していた。

 臼井さんは「当時から児童数が少なく、大舞台で堂々と発表させるには金管楽器の導入が最適と考えました。全国へき地教育研究会の場で発表した思い出もあります。休校している公誠小や旧金山小と合同練習したこともあります」と話していた。

■音楽を通じて24小学校が交流■

 学校音楽祭は、音楽を通じた市内の小、中学校の交流の場として毎年催している。12日は小規模校から大規模校まで市立全24小学校の計879人が参加し、順番にステージに上がった。

 6年生のみで参加している学校が半数を占めるが、三岳小とともに今年度で閉校となる三和町の川合小学校は全校児童15人が参加し、「校歌」「明日へ」「あすという日が」の3曲を歌った。

 13日は中学生の部で市立全9校が合唱や吹奏楽演奏を発表する。


写真=息の合った演奏を聴かせる三岳小金管バンド

    

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