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両丹日日新聞2014年8月30日のニュース

福知山豪雨:そのとき企業は 周囲冠水で「社員泳いだ」

0830tyuusyou.jpg 福知山、綾部両市の企業で組織する京都中小企業家同友会福知山支部(原田正大支部長、89社)は28日、福知山市篠尾新町のサンプラザ万助で、例会を開いた。今回の豪雨で市内の会員企業の4割が被災しており、当初予定していたテーマを急きょ変更し、被災の現状や今後の経営課題について話し合った。

 福知山市内の会員企業75社のうち被災したのは30社。このうち蛇ケ端、篠尾新町、昭和町、末広町、厚中町、野家、土師宮町などの13社が浸水時の状況を報告し、問題点や今後の経営課題についても話した。一般参加も認め、約40人が訪れた。

 17日午前5時50分までの24時間降雨量が303・5ミリと福知山での観測史上最も多くなった今回の豪雨。市街地は、内水の氾濫で被害を受けた。

 ある企業は、「内水によって水が増えているとの情報は何も入らず、インターネットで情報を入手した」と説明。急いで会社に向かったものの、すでに会社周りが浸水し、17日夕方までたどりつけなかったという企業や、社屋が1メートルほど浸水し、社員が泳いでたどりついたと話す企業もあった。

 冠水で建物内の壁、床だけでなく、商品や精密機器、自社の車など大きな被害を受けている企業が多数ある。「営業再開まで1カ月はかかる。その間の売り上げはなく、人件費は必要で、会社にとって大きな負担になる」「資金繰りの問題を解決するには、行政の支援がいる」などの声が出た。

 行政の対応に不満を漏らす企業も目立った。「災害ごみの処理で、事業所から出たものは収集されないと聞いた。大量の土砂やごみが出たが、トラックがなくて環境パークに持ち込めず困った」「行政の防災行政無線で、排水ポンプが故障したとの放送があれば、もっと被害を防げたはず」とさまざま。

 「火災でなく、水害を想定した訓練はしたことがなかった」「コンピューターのデータのバックアップは必ずしておかないといけない」と、水害を教訓に危機管理体制を強めたいと話す企業や「多くのボランティアの方に泥やごみを建物内から運び出していただいた。人情にふれることができた」「同友会にはあらゆる分野のプロがいる。随分
、助けられた」と感謝の気持ちを述べる企業もあった。

 この日は、行政関係者から企業への支援策の説明もあった。


写真=被災状況などを説明する会員

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