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両丹日日新聞2014年8月23日のニュース

福知山豪雨:「普賢岳災害時の恩返し」島原市から40人

島原市の満行さん 集中豪雨の被害を受けた福知山市に連日、各地から災害ボランティアが訪れている。22日には遠く離れた市の姉妹都市、長崎県島原市からも40人が来福し、河川が氾濫して浸水した家屋の泥のかき出し作業をするなど汗を流した。77歳の高齢者の姿もあった。23日夜に帰途につく。

 島原市の松下英爾市長公室長が率いる一行は、公募した一般市民と市職員で構成。21日夜に大型バスで出発し、22日朝に福知山市に着いた。

 ボランティアの年齢層は20歳代から70歳代まで幅広く、会社のボランティア休暇をとってきた人や夏休み中の大学生も。

 島原市では1990年に雲仙普賢岳が噴火し、大火砕流で多くの犠牲者が出た。「噴火災害時に、福知山の人に義援金をいただき、ボランティアでお世話になり、その恩返しがしたい」というのが共通した思いだ。

 最初に作業に向かったのは地元の河川が氾濫し、2階近くまで浸水し、水が引いたあと床下に泥が堆積した民家。作業の割り振りをしたあと、水を含んだ重たい泥をスコップでかき出し、一輪車に積んで外へ運び出す作業を繰り返した。

 最高齢の満行豊人さん(77)は元高校教諭で、雲仙普賢岳噴火災害を機にボランティアの役割や大切さを説いてきた。退職後も雲仙岳災害記念館で、ボランティアの語り部を務めている。

 95年の阪神淡路大震災や11年の東日本大震災時にも被災地に出向いた。

 今回は、「普賢岳災害時に随分とお世話になった福知山の人たちの温かい気持ちが忘れられない」と、テレビで福知山の惨状を知り、島原市の災害ボランティア公募にすぐさま申し込んだ。

 「災害現場に着くと想像していた以上に被害が深刻で驚きました。でも、まだまだ体力では若い者には負けていませんよ」と話し、黙々と泥をすくいバケツに入れていた。

 地元の人たちは島原市のボランティアに出会うと「ありがとうございます」「助かります」と頭を下げ、感謝の気持ちを表していた。

 これとは別に市職員計9人が18日から4班編成で順次派遣され、被害状況の調査や災害ごみの収集を手伝っている。26日までの予定。

写真=床下の泥かきをする77歳の満行さん

    

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