昨年は台風18号水害で中止を余儀なくされた福知山マラソン。今年の第24回大会（11月23日開催）には、最速の公務員ランナーとして名高い川内優輝さん（27）＝埼玉県庁＝が招待選手で出場する。災害からの復興「元気になった福知山」の大会テーマに呼応した、国内屈指のランナーが晩秋の福知山を駆ける。

■「復興の力に」と招待快諾　タイムにも注目■

　福知山市が6日、川内さんの出場決定を発表した。

　大会は、猪崎の三段池公園総合体育館前を発着点とする日本陸連公認の42・195キロ。市街地を抜けてから由良川右岸沿いの府道を走り、大江町二箇下で折り返す。自然豊かなコースで人気だが、昨年は台風被災で、その大半が冠水するなどして中止となった。

　復興大会を盛り上げる有名ランナーに走ってほしいと、白羽の矢を立てたのが川内さん。「台風被災に心を痛めていました。走ることで復興に協力できれば」と市の打診に応えた。

　川内さんは、公務員として勤務しながら数々のマラソン大会に取り組み、国内外大会で活躍。ロンドン五輪の代表候補に選出されたことでも知られる。9月には韓国であるアジア大会に日本代表で挑む。自己ベストタイムは13年のソウル国際マラソン4位（日本人1位）の2時間8分14秒。

　福知山マラソンで優勝すれば、公式記録として残る。大会歴代トップは2時間21分41秒で、川内選手の記録更新にも注目が集まりそう。

　シドニー五輪（00年）銀メダリストのエリック・ワイナイナさん＝ケニア出身＝も、ゲストランナーとして大会に登場する。

　申し込みの受け付けは23日から。


写真＝福知山マラソンに出場する川内優輝さん