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両丹日日新聞2014年2月21日のニュース

花火大会事故:一生消えない悲しみ涙ながらに 被害者意見陳述

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 観客3人が死亡、54人が重軽傷を負った昨夏の福知山花火大会屋台爆発炎上事故で、業務上過失致死傷罪に問われている火元の屋台店主で建設作業員、渡邉良平被告(39)=大阪市天王寺区=の第5回公判が20日、京都地方裁判所(樋口裕晃裁判長)であった。被害者家族らの厳しい意見陳述、検察側の論告が続き、同罪としては最も重い求刑となった。公判は結審し、判決は3月27日に言い渡される予定。(一部既報)

 被害者意見陳述では、事故で亡くなった黒田直希さん(当時35歳)の父親の代理人、姉、妹ら7人が証言台に立ち、家族を亡くした悲しみや苦しみなどを、涙ながらに訴えた。

 初めに黒田さんの妹が「何の落ち度もなかった兄の無念さを思うと言葉が出ません。誠意がない謝罪の言葉は、私たち家族を苦しめるだけ」と声を詰まらせながら証言。父親も「悲しみは一生消えることはない。絶対に許すことはできない」と、最大限の刑を求めた。

 黒田さんの姉は「どんな状態でも、生きていてほしかった。弟や亡くなられた他の方たちのことを思うと悔しい。自分の家族がそうなったら、どう思うのか」と声を震わせた。

■「罪状自体が軽い」と被害者の会■

 一方、被害者12家族で組織している福知山花火大会事故被害者の会の盛本英靖会長は「被告が、予見できずに起きた事故とは思えず、十分に(携行缶の取り扱いの)危険性を分かっていたはず。事故の大きさから比べると、罪状自体が軽いと受け止めている」と強調した。

 さらに「まだ事故の真相が解明されたわけではなく、判決が言い渡される27日が(会の本格的な活動の)スタートになる。主催者、共催者の今後の出方によっては民事訴訟を視野に入れて取り組んでいく」とした。


写真=結審後、記者会見で被告への思いを話す被害者の会の盛本会長(中央)ら

    

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