「万願寺」繁忙期を終え、大原神社で先人に感謝

2023年10月11日 のニュース

 大きく肉厚な万願寺トウガラシの中でも、特に良質な京のブランド産品「万願寺甘とう」を生産するJA京都にのくに万願寺甘とう福知山部会の三和支部(北山慶成支部長)が、京都府福知山市三和町大原の大原神社で、1年間無事に収穫できたことを喜び合う感謝祭を7日に開いた。支部メンバーと家族の計14人が参列。みんなで手を合わせ、先駆者たちに感謝しつつ、「今後も精力的に生産を続けていく」ことを、神前で誓い合った。

 三和支部管内では3法人と25人が万願寺を栽培。今年は夏の猛暑の影響で根の働きが弱くなり、実の端が腐るなどして、出荷数は減ったが、繁忙期は無事終了。そのことに感謝しようと、初めて感謝祭を開くことにした。

 万願寺トウガラシは約100年前の大正末期、舞鶴市万願寺地区に嫁いだ嵯峨根ゆきのさんが栽培を始め、味の良さと見た目の良さから地区内で栽培が広がり、当初は「ゆきのさんトウガラシ」と呼ばれていた。

 評判が良いため地区外へ売り出すことになり「万願寺トウガラシ」と名付けられたが、類似品が全国で栽培されるようになり、1983年からは地元品種を「万願寺甘とう」に改称。2017年には、地理的表示(GI)保護制度に府内で初めて登録され、舞鶴、綾部、福知山市のJA京都にのくに管内で栽培されたものだけが「万願寺甘とう」を名乗れるようになっている。

 感謝祭では万願寺甘とうの生みの親とされる嵯峨根さん、生産と販路拡大に尽力し、育ての親といわれる元農協職員、橋垣長郎さんら先人の功労者に感謝。林秀俊宮司が謝意を伝える祝詞を上げた。

 北山支部長(44)は「気候変動が続く中で、収穫量を確保していくことが、今後の課題となっています。生産者が一丸となって、ブランド力を高めていくことも大切で、感謝祭で気持ちを新たにして、これからも頑張っていきたいと思います」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)上から
 ・そろいの万願寺甘とうをジャンパーを着て臨んだ
 ・16本で9800円の「プレミアム万願寺」

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