女子大学生ら参加してお田植祭 大原産屋の里

2023年05月30日 のニュース

 編み笠ともんぺ姿の早乙女が苗を手植えする古式ゆかしい「お田植祭」が28日、京都府福知山市三和町大原にある産屋(うぶや)そばの田んぼであった。地元女性のほか、女子大学生や初めて外国人女性も参加し、豊作を願ってもち米の苗を一筋ずつ丁寧に植えた。

 府の有形民俗文化財に指定される産屋(出産のためにこもる小屋。安産の神様・大原神社の正面にある)がある「うぶやの里」のPRにと、地元住民らでつくる実行委員会(小林英夫委員長)が2006年から、毎年5月の最終日曜日に開いている。新型コロナウイルス禍で、従来の形で実施するのは4年ぶりとなった。

 早乙女は、地元女性5人とフィールドワークで三和に通っている福知山公立大学生3人のほか、国際交流の一環として福知山、綾部両市に住むフィリピン、ミャンマー、ブラジル出身の3人が初めて参加。神事のあと、広さ7アールの田んぼに入った。

 外国人たちは、地元女性から「3、4本の苗を親指と人差し指で持ち、(間隔の目安となる)目印に沿って植えて」などと教わったあと、大原練り込み音頭に合わせて、ひもについた印を見ながら手植えしていった。

 引き続き、京都市内から訪れた緑の少年団の子どもたちや一般の人たちも参加して植えていった。

 育った稲は、秋に刈り取って、大原神社など地元の神社に奉納される。

 ミャンマーから福知山成美高校に留学している女子生徒(17)は「日本文化のイベントに参加したいと思っていました。田植えは足を取られて難しかった。日本の伝統的なコスチュームを着られてうれしいです」と笑顔を見せた。

 実行委の小林委員長は「国際色豊かな形で4年ぶりににぎやかに開催できてうれしい。秋の収穫感謝祭が楽しみです。今後も『美しき命の源流うぶやの里・大原』をPRして、活気のある地域にしていきたい」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)=丁寧に苗を植える早乙女たち

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