企業に足を運ぶ 京都北都信金藤原新理事長

2022年12月05日 のニュース

 福知山市など京都府北部を中心に強固な基盤を築き、本支店38店舗を展開する京都北都信用金庫(本店・宮津市)の藤原健司理事長(58)が、両丹日日新聞社のインタビュー取材に応じた。就任から2カ月。地域経済活性化、地域に根差す信金としてめざす将来像について語った。

 藤原理事長は福知山市出身。近畿大学商経学部を卒業して1986年に旧福知山信用金庫に入庫した。合併によって2002年から京都北都信金職員となり、前田支店長、常務理事、専務理事などを歴任し、10月1日付で理事長に就いた。福知山信金出身の理事長は初めてとなる。

■真に求められる金融機関に■

 府北部の景況については、「新型コロナウイルス関連の影響は少なくなってきているが、エネルギー価格や原材料の高騰は事業者の9割近くが何らかの影響を受けている。これによりすぐに経営破綻に近付くということではないが、長引けば状況は変わってくる」と懸念する。

 めざす信金像として、「利用客に真に求められる金融機関であること」を体現する“ほくとしんきんブランド”の確立を掲げる。

 店舗来店客数は10年前と比べると半減していて、今後さらに進む見込み。「お金を貸して預金を集めていたら良いという時代は、かなり前に終焉しています。営業エリアが決まっている信金は、地域が衰退すれば我々も倒れる。企業だけでなく地域が活性化していくようなことにも取り組んでいかなければいけない」。

■持続可能な企業を増やす■

 今後の重点の一つに伴走型相談・支援の強化を挙げる。「相談に来られる方は自社の課題が分かっている。でも、そうでない方は自社の課題が見えていないところもあるはず。内容も会社によって違うので、私たちがどうやって関わっていくかというと、足を運ぶしかない。今もやっているが、さらに掘り下げていきたい」と力を込める。

 事業者のデジタル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)支援、個人の資産形成など多分野で、専門機関との提携や信金職員の研修を進めていて、「お客様の課題を一つずつ解決して、持続可能な企業を増やしていくことが、地域の雇用を守ることになる」と先を見据える。

 信金職員一丸で成長をめざす。「私も経験しましたが、数字、数字ばかりで職員が疲弊状態では、目標の実現はできません。やりがいを持ち働ける環境は絶対に必要で、職員からの声も吸い上げて、そういう方向に少しずつでもしていきたい」

 

写真=インタビューに答える藤原理事長(両丹日日新聞社で)

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