動物の命と向き合う 動物病院院長・二本松昭宏さん
2026年06月06日 のニュース
「動物病院を、嫌な場所ではなく元気な時から楽しんで来てもらえる場所にしたい」。そんな思いから広いドッグランを備え、幅広い動物の診療にあたっている。「飼い主と動物の幸せづくりのお手伝いができたら」
広小路近くで生まれ育った。福知山市動物園の初代園長だった祖父の下で、保護された子グマの世話をしたことも。「小さい頃から、動物がいるのが普通やった」
北里大学獣医学科を卒業後、東京や兵庫などで6年ほど勤務し、2003年に古里へ戻り広小路通りで動物病院を開業。17年には現在地に移転新築した。
バイクやランニング、ルービックキューブと多趣味だが、特に熱中しているのが歴史研究。福知山の成り立ちや丹波の歴史について調べ、ホームページで発信する。
一方で、04年からは市動物園の獣医師としても活動。傷ついた野生動物の自然復帰をめざす府の野生鳥獣救護センターを兼ねており、多くの野生動物の治療に携わってきた。
しかし、長らく3代目園長を務めた父とともに、今年3月末で退任。同時期に、府は救護事業を見直し、京都市動物園と福知山市動物園での受け入れは終了。4月からは指定動物病院での対応へ移行したが、長期の治療や飼育が困難になるのではと懸念する。
長年の活動で感じるのは、人間による「命への線引き」だ。野生動物を助けるにも、費用や受け入れ先の問題が立ちはだかる。「救護施設も、救護する人もいなくなっていく」
5月には、父の奮闘の記録を父との共著で書籍化した。全国的な話題となった「みわちゃんとウリ坊」も、もともとは保護された野生動物。人は動物の命とどう向き合うのか。自身の経験と葛藤をつづる新たな本の執筆を進めている。








