犯罪者から子を守るには―高額報酬うたい誘導、若者の関与相次ぐ闇バイト

2026年06月02日 のニュース

 犯罪行為によって報酬を受け取る、いわゆる「闇バイト」に高校生を含む若者が関わる事件が後を絶たない。25日には京都府福知山市内の男子高校生らが、強盗致傷などの疑いで奈良県警に逮捕された。なぜ少年たちは犯罪に手を染めてしまうのか。その実態や子どもが加害者にならないために大人ができることについて、福知山署に聞いた。

闇バイトは、SNSや知人の紹介を通じて、「高額報酬」「簡単な仕事」などの甘い言葉で若者を誘い込む。「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」などの反社会的勢力が関わっている場合が多く、特殊詐欺の「受け子」や「出し子」、違法な口座開設、さらには強盗の実行役などに加担させられる。

個人宛のSNSや知人からの誘いも


関わるきっかけは、高額報酬をうたう求人に自ら応募するだけではない。SNSで個人宛にメッセージが送られてきたり、先輩や友人から誘われるケースも多いという。

犯罪グループは、初めは非常に丁寧な態度で接してくる。「荷物を運ぶだけ」「リスクのないホワイトな仕事」などと説明があるが、その後、匿名性の高いメッセージアプリを使ってやり取りを重ねるうちに犯罪行為だと分かる。

しかし、その時点で断ろうとしても、応募時に提出した身分証や住所などの個人情報をもとに、「家族に危害を加える」「個人情報をインターネット上にばらまく」などと脅迫。追い詰められた少年たちは逃げ場を失い、犯罪に手を染めてしまう。

警察庁などは「犯行グループにとって実行役の若者は使い捨ての駒でしかなく、報酬が支払われることもない。一度、犯罪に関わると逮捕されるまで利用され続ける」とし、「犯人側も自分に捜査の手が及ぶのを恐れており、『危害を加える』などの脅しは大半がハッタリ。少しでも怪しいと感じたら警察に相談を」と呼びかけている。

表情や行動の変化に注意


子どもが闇バイトに巻き込まれないためには、本人が正しい知識を身に付けることに加え、保護者の見守りも重要になる。

闇バイトの多くはスマートフォンを通じてやり取りする。小学生以下であれば利用制限などの管理が有効だが、中高生になり難しい場合は、家庭内のルールづくりも効果的だという。

福知山署生活安全課の中川貴之課長は「子どもは闇バイトに関わり脅されていると、強い不安感が表情や行動に表れることが多い。携帯電話の画面を執拗に隠すなどの異変がみられる場合は、早い段階で相談に乗ってあげてほしい」と話す。

また、SNSの普及などを背景に、若者の規範意識の低下が、安易な闇バイトへの応募につながっている側面もあると指摘。「闇バイトはアルバイトではなく犯罪。中でも強盗や特殊詐欺など重い犯罪に関わるケースが多く、関わりそうになった時点で、ためらわず相談してほしい。警察はみなさんの味方です」と呼びかけている。

同署では、学校での非行防止講座といった出前講座などにも随時対応している。


写真(クリックで拡大)=簡単な仕事で高額報酬をうたう求人情報には注意を(写真の一部を加工しています)

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