「自転車は歩道を走れる?」改正道交法施行から2週間 高い関心の陰に戸惑いも
2026年04月17日 のニュース
改正道路交通法の施行から2週間が過ぎた。16歳以上の自転車運転者を対象にした交通反則通告制度(青切符)の導入を受け、自転車の交通ルールに対する関心が高まっている。そんな中、福知山市民からは「自転車が歩道を走るのはルール違反?」「狭い道でも車道を走る自転車が増えてむしろ危険」など、さまざまな声が聞かれる。自転車が歩道を走行できる条件など、制度の内容や走行ルールを改めて整理した。
自転車の青切符制度は、事故抑止や取り締まり手続きの迅速化などを目的に導入された。これまでから定められている113種類の反則行為が対象で、違反項目に応じて反則金が3千円~1万2千円で設定されている。期限内に納めれば、刑事手続き(赤切符)には移行しない。
市内の50代男性は「違反行為自体は以前からあったものなので大きな変化は感じない。ながらスマホなど危険な運転が減るならよいことだと思う」と評価する。
40代女性は「これまでは歩道を走ることもありましたが、4月からは意識的に車道を走るようになりました。市内には都市部にあるような自転車専用レーンもないので、どこを走るべきか、少しあいまいなところがありますね」と話した。
歩道を走れる
三つの条件とは
法律上、自転車は車両の一種のため、歩道や路側帯がある道路では車道の左側を通行することが原則。違反すると「通行区分違反」(反則金6千円)の対象となる。
ただし、「普通自転車歩道通行可」を示す道路標識や表示がある歩道▽13歳未満、70歳以上、または一定の身体障害がある人が運転するとき▽周囲の交通状況に照らし、自転車の通行の安全を確保するため、やむを得ないとき-の三つの条件下では、自転車による歩道の走行が認められる。
このうちの「やむを得ないとき」とは、道路工事や連続した駐車車両のため左側通行が難しいとき、車の交通量が著しく多い道路、道幅が狭い車道など、通行すると事故の危険性が高い場面を指す。
また、自転車が歩道を走行する際は、中央から車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げることになる場合は、一時停止しなければならない。通行可能を示す標識がない歩道では、危険箇所を過ぎれば再び車道へ戻る必要がある。
追い越せない道路
ドライバーの苦慮も
4月からは青切符のほか、車が自転車のそばを通る際のルールも新たに設けられた。同一車線上で前を行く自転車の右側を車が通過する場合、自転車との間隔を最低でも1メートル以上あけ、間隔を確保できない場合は時速20~30キロまで減速することを警察庁は推奨している。また、自転車側にもできる限り道路の左端に沿って走行することが義務化された。
車道を走らなければならない自転車の安全の確保を目的に設けられたルールだが、ドライバー側からは戸惑いの声も上がる。
市内には生活道路など車道幅の狭い区間も多い。こうした道路では、自転車が左側走行の原則に従うことで、車が十分な側方間隔を確保できない場面も少なくない。
トラック運転手の男性(39)は「青切符制度の施行後、歩道を降りて車道を走る自転車が増えた印象がある。道幅が狭い道路では大型車両は安全に側方を通ることは難しい。違反はしたくないので、前方に自転車がいると、どうしても後続車が連なってしまい、仕事にも影響が出る」と語る。
中でも特に悩ましいとの声が多いのが、黄色の中央線で示される、追い越し(進路を変えて前の車両の前方に出る行為)のためのはみ出しが禁止されている区間。こうした場所では、追い越しが可能な区間に入るか、安全な側方間隔を確保できる道幅になるまで後方で待たなければならない。
男性は「もちろん安全は最優先事項で大切だが、日本は道幅の狭い道路が多い。ルールだけが先行するのではなく、現場の実態に合わせた周知や工夫も必要ではないか」と指摘する。
青切符に便乗
詐欺にも注意
青切符制度に便乗した詐欺被害が全国で発生している。広島県では4日、高校生が自転車で走行中に男から「違反だから2千円を支払う必要がある」などと呼び止められ、現金2千円を手渡す被害があった。
京都府福知山署によると、14日現在、市内で同様の被害は認知していないといい、「仮に青切符の対象となったとしても、警察官が反則金を直接徴収することは絶対にありません。おかしいと感じたら、その場で警察へ通報をお願いします」と注意を呼びかけている。
写真(クリックで拡大)=「普通自転車歩道通行可」を示す標識がある歩道は自転車が通行できる








