藍文化の継承と発展―藍愛プロジェクト初年度 藍染めTシャツを卒業児童に贈る
2026年03月09日 のニュース
京都府福知山市庵我地区の住民組織、庵我まちづくり協議会(大嶋哲朗会長)が今年度に立ち上げた「藍愛プロジェクト」。地元住民の活動で地域に根付く藍文化を継承、発展させようと、協議会として初めて栽培に挑戦した。定植から刈り取り、染めまで、初心者だらけで取り組んだ1年目の集大成として、4日には地元の庵我小学校を卒業する6年生にきれいに染まったオリジナルTシャツを贈った。
福知山では600年前から藍が栽培されていたとされ、庵我地区でも盛んだったが、1925年に一度途絶えた。庵我の中区では、地元の産業に-と、故塩見敏治さんが中心となって藍を復活させ、30年前に藍同好会を結成。地元の庵我小学校をはじめ、市内で普及活動を続けている。
同協議会は、地域資源や特性、魅力を十分に生かすため、メンバーたちでも栽培に取り組もうと、プロジェクトを発足。同好会員から教わりながら、昨年5月に中の畑で藍の苗400株を植え、7月~9月に刈り取り、乾燥。11月には収穫した分と庵我小3年生が学校で育てた分も加えて、染料となる「すくも」を作り、12月に染めを行い、1年かけてプロジェクトを進めてきた。
当初は全校児童53人にTシャツをプレゼントする予定だったが、初めての藍染めに苦戦し、出来上がったのは19枚だったため、卒業する6年生9人に贈ることにした。Tシャツは胸の部分に、庵我の山あいと藍を育てる工程を表現したロゴを配置。3回ほど染めを行い、ムラなく濃い藍色に仕上がっている。
Tシャツは4日に同校で行われた6年生を送る会のなかで贈呈された。受け取った6年生たちは早速「着たい!」と大喜び。井上海渡君は「今まで自分たちで藍のハンカチを作ったりすることはあったけど、人からもらうのは初めてでとてもうれしい。地元で作られている藍だから、より大切にしようって気持ちが強まりました。これからもずっと藍を作ってほしい」と笑顔を見せていた。
プロジェクトリーダーの公庄美保子さん(44)は1年を振り返り、「定植から始め、一つひとつの作業に人手が必要で、大変さを身をもって知りました。藍同好会設立30年の節目にスタートし、地域の人がたくさん参加してくれて、みんなの祝いの気持ちが込められたTシャツを卒業生も喜んでくれて良かった。これからも地元資源の藍を使ってもっと地域を盛り上げていけたら」と話している。
写真上(クリックで拡大)=プロジェクトで育てた藍で染めたTシャツを着る6年生
写真下(クリックで拡大)=すくも作りの様子(昨年11月)









