笑いと音楽で健康後押し 市民に人気の講座、20年の活動に一区切り 福知山医師会古木勝也さん
2025年12月12日 のニュース
京都府福知山医師会の古木勝也さん(62)=古木内科医院長=が講師を務める12月恒例の笑いと健康のフォーラム「笑う門には健康きたる」が9日、福知山市役所隣のハピネスふくちやまで開かれた。市主催の健康講座として長年続けたが、今回で一区切り。最終回も多くの市民が集まり、会場には終始和やかな笑い声が響いた。
フォーラムは、落語と音楽演奏を織り交ぜながら、笑いと音楽が心身にもたらす作用を分かりやすく伝える人気講座で、例年100人から200人超が参加する。
市民の健康増進につながればと、右脳に働きかける笑いに着目した健康漫談として、古木さんが2006年に地元の落語家・桂三扇さんと始めた。
当初は日新、六人部両地域で開いていたが、16年前から市の健康講座として開催。「音楽も笑いと同じような効果がある」と気付き、6年前から演奏を取り入れ、2年前からは自ら落語も披露するようになった。
最終回は古木さんの落語で開幕し、軽妙な話芸で笑いを誘った。講話では、「作り笑いでも効果がある」「無理にでも笑うことが大切」と語り、笑いが認知症予防や免疫機能向上につながることを解説。「子どもは一日に約400回笑うが、大人はその30分の1ほど」と話し、日常に笑いを取り入れるよう呼びかけた。
兵庫県を拠点に活動するアーティスト、松岡美穂さんのピアノと、古木さんのサックスによるセッションが随所に入り、美しい音色が会場を包んだ。最後は三扇さんが落語を一席披露し、「これからも笑顔で毎日を過ごしてください」と締めくくった。
フォーラムを終えた古木さんは「市民の右脳をたくさん働かせ、アルファ波を出してもらえたらと、約20年活動を続けてきました」と振り返り、「自分のライフワークでしたが、若い先生方も育ってきたし、次の世代にバトンを渡す時期。定期開催はいったん最後にしたい」と話していた。
写真(クリックで拡大)=落語で笑いを誘う古木さん








