グンゼ、中ノの物流センター閉鎖へ 来年末に操業停止

2025年08月08日 のニュース

 肌着の製造などを手掛けるグンゼ(本社=大阪市北区・綾部市、佐口敏康社長)は6日、連結子会社のグンゼ物流が京都府福知山市中ノに置く「京都物流センター福知山事業所」の閉鎖を発表した。来年12月末をめどに操業を停止する予定で、跡地の利活用などは今後検討していくとしている。

 グンゼは、アパレル事業構造改革を2025年からの2カ年で完遂させ、持続的に利益を創出する事業への再生に取り組んでいる。その一環とし、アパレル関連の生産、物流拠点の集約と再編、人員の適正化を図る。

 物流センター福知山事業所は、大正末期に開設された郡是製糸福知山工場を起源とし、現在はアパレル製品の倉庫管理、出荷業務などを担っている。グンゼは「立地も良く、物流の拠点として活躍した場所で、惜しまれながらの閉鎖となります。地元への説明なども今後考えたい」という。

 このほか、京都物流センター綾部事業所(綾部市)、梁瀬工場(兵庫県朝来市)、関連会社工場の養父アパレル(同)と東北グンゼ(山形県寒河江市)、矢島通商(秋田県由利本荘市)の閉鎖を決めている。

 閉鎖した工場の機能は宮津工場(宮津市)とタイやベトナムの関係工場へ、物流機能は国内の物流関係会社の7拠点へそれぞれ移管する。

 閉鎖する拠点の従業員に対しては、別部門や別拠点への異動、再雇用支援に努めるほか、アパレルの間接部門、営業部門の40歳以上の従業員を対象に希望退職も募る。

 構造改革の費用は26年3月の連結業績に織り込み済みで業績予想に変更はない。

新文化ホール建設の今後に影響か

 同福知山事業所は、福知山市の新文化ホール事業の建設候補地の一つである市厚生会館用地に隣接しており、市が設置する外部委員による新文化ホール基本計画再検討委員会では、同事業所の土地利用の可否が判断材料の一つとされてきた。

 同委員会では現在、建設候補地の第1候補を駅北ゾーン(3カ所)、第2候補を御霊公園・厚生会館ゾーン(2カ所)としているが、今回の発表が今後の議論や市の決断にどのような影響を与えるかが注目される。

 市の担当課は「報道で把握したばかりで、現時点でのコメントは差し控える」としている。

 

写真(クリックで拡大)=閉鎖が発表された福知山の物流センター

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