悲運の機関車DD54、歴史や魅力知る特設展 鉄道館フクレル
2025年03月09日 のニュース
福知山城公園内の福知山鉄道館フクレル(森田成章館長)で、旧国鉄時代に京都府福知山市内の福知山機関区に配備され、鉄道ファンから「悲運の機関車」として語り継がれるディーゼル機関車DD54形に関する特設展が開かれている。4月18日まで。
旧国鉄が蒸気機関車の置き換えを進める中で開発したディーゼル機関車の一つで、1966年から71年にかけて40両が製造された。山陰線などを走ったが、故障や事故が相次いで発生。洗練された外観などで人気を博したが、わずか10年あまりの短命で姿を消した。
特設展では、市が所蔵するものに加え、JR西日本から借りた貴重な品物を公開。DD54のナンバープレート、進行方向を切り替える逆転ハンドル、特集記事が掲載された雑誌、新聞記事など計39点が並ぶ。
このうち写真は25点あり、国鉄OBの大地洋次郎さん(84)=厚中問屋町=が提供。天皇・皇后両陛下の行幸啓に際して運転されるお召し列車として活躍する様子、引退後のセレモニーで披露された最後の姿を捉えた写真などが展示されている。
フクレルは「福知山にこんな機関車が配備されていたことを多くの方に知ってもらいたい。また、ご年配の方は展示物をご覧になって当時のことを懐かしんでもらえたら」と話していた。
開館時間は午前9時から午後5時(最終入館は午後4時30分)まで、火曜日休館。入館料は大人500円、小中学生250円。
写真(クリックで拡大)=ナンバープレートなど貴重な品物が並ぶ