市キャッシュレス決済アプリ 「ふくぽ」来月で利用終了 財源面で継続難しく

2025年01月26日 のニュース

 京都府福知山市は今年度で、キャッシュレス決済アプリ「ふくぽ」の取り扱いを終える。一定の経済効果を生んだが、今後の財源確保の見通しが立たず、事業継続を断念した。

 スマホの専用アプリで、1ポイント1円として市内の約340店舗で利用できる。

 ふくぽは、一昨年度に、コロナ禍の影響で落ち込んだ市内の経済活動を応援しようと導入し、ポイント購入額(上限2万円)の25%が上乗せされるプレミアムポイントを販売した。昨年度にも物価高騰の影響を受ける市民を支援しようと、プレミアムポイントと同様の上乗せ率のデジタル商品券(上限3万円)の販売に取り組んだ。

 また、商品券とは別に、昨年度から利用額の2%を付与するふくぽマネーも販売。プレミアムポイントは5億円、商品券は約7億3千万円、ふくぽマネーは約7800万円の利用があり、経済効果を生み出してきた。

 今後の継続も検討したが、プレミアム付きのポイントなどの販売は国からの財源が主で、市の独自財源で同様の運用をしていくことは困難と判断。システムの維持、運営経費に年度ごとに1千万円以上がかかっていたこともあり、今年度で事業を終えることにした。

 市産業観光課は「デジタル化で金額規模を大きくすることができたほか、市外からの利用もあり、経済循環、商業振興につながった。消費が冷え込んだ中、市内の加盟店への支援ができ、一定の役割は果たせたと考えています。また、積極的にポイントを利用される高齢者がいたことなど、情報機器の利用促進にもつながった」としている。

 ふくぽマネーの決済による2%のポイント付与は1月31日までで、ポイントの使用期限は2月28日午後11時59分まで。アプリでの決裁履歴の確認は3月31日までできる。登録情報などは市の運営が終了した時点で消去される。

 市はポイントの使い残しがないように注意を呼びかけている。問い合わせは同課、電話(24)7077へ。

ケンポスは続け新たな仕組み検討

 市は健康促進アプリ「福知山ケンポス」も導入しており、利用者は健康教室への参加、日々のウォーキングなどに応じてアクティブポイントをためられる。ポイントはこれまで、ふくぽのポイントに移すことができたが、ふくぽの終了に伴い、移行ができなくなる。ふくぽへの交換は2月28日午後5時まで。

 福知山ケンポス自体は来年度も継続する方向で検討しており、ポイントの付与も通常通り行っていく。

 担当課の市健康医療課は「利用者がポイントをためることで、何かメリットが得られるものと交換できる新しい仕組みになるよう、検討をしています」としている。

 

写真(クリックで拡大)=使い残しがないように注意

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