福知山高1年生が避難所運営ゲーム「HUG」を体験 防災士の資格を持つ教諭が指導

2025年01月24日 のニュース

 京都府福知山市土師、福知山高校(藤田浩校長)で23日、防災士の資格を持つ同校の福山美帆家庭科教諭(44)による防災学習があった。1年生が避難所運営ゲーム「HUG」を体験し、避難における配慮や助け合いの大切さを知った。

 防災士は、地域や職場で活動する防災リーダーを育成するために設けられた民間資格。福山教諭は、同校が市の広域避難所になっていることから、避難所運営などで活躍できる力を養おうと、昨年11月にこの資格を取得。生徒たちの防災力の向上にもつなげたいと、HUGを使った防災学習を1年生208人を対象に順次実施している。

 23日午前中は、1年6組の生徒38人が6グループに分かれて授業を受けた。避難者に見立てたカードを体育館や教室などに設けた避難所の平面図に配置し、居住スペースの割り当てを疑似体験した。

 カードは年齢や性別、国籍、ペットなどの事情も記されていて、生徒たちは子どもたちのそばに面倒見の良い高齢者を配置し、避難所で長く生活する人は動きやすいように、出入り口付近に居場所を確保。夜泣きする赤ちゃんのための部屋もつくった。

 このほかテレビや屋外のトイレ、喫煙所の位置、報道陣の取材対応なども考慮。外国人に向けて、避難所内の掲示板の情報を英語で記すことを考えたグループもあった。

 最初は戸惑いながら進めていたグループも徐々に慣れ、避難所でより良い運営ができるよう、知恵を絞っていた。

 ゲーム体験後は避難所で使う段ボールベッドの組み立てを体験。段ボールを折り曲げて数分で完成させ、寝心地も確かめた。

 体験した生徒は「自分は避難経験が無いので、避難者らの設定が難しかった。スムーズに進めていくためには、災害のことや地域の事情などをもっと知る必要があると思いました」と話していた。

 福山教諭は「今回の授業を通して、さまざまな人への配慮、理解などを学んでもらえたと思うので、それぞれの地域でその力を生かして活躍してほしい」と期待を寄せた。


写真上(クリックで拡大)=避難所運営ゲーム「HUG」をする生徒たち(奥が福山教諭)
写真下(クリックで拡大)=段ボールベッドの組み立ても体験した

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