道の駅の再興へ提案次々 夜久野で住民意見交換会

2024年05月30日 のニュース

 休業中の施設が目立つ京都府福知山市夜久野町平野の道の駅「農匠の郷やくの」の再興をめざす市は27日、敷地内にある宿泊施設「夜久野荘」で住民参加型の意見交換会を開いた。地域住民ら約50人が参加し、今後の道の駅のあり方などについて多くの意見が出された。

 農匠の郷は旧夜久野町が1999年に「ファームガーデンやくの」の名で開設。2002年に国道9号の「道の駅」の複合施設として国交省に指定され、ピーク時には年間30万人以上が訪れた。

 しかし、近隣の道路整備が進められるなか、06年7月に北近畿豊岡自動車道の春日IC~和田山ICが開通。交通の流れが変わり、19年の道の駅の年間利用者数は15万人以下にまで落ち込んだ。

 21年4月からは敷地内の温泉施設「ほっこり館」、レストラン「やくの本陣」などが休業となっていて、現在営業しているのは10施設中5施設のみ。市はこれまでに施設を活用したい事業者を募ってきたが決まらず、今年3月に道の駅の再興をめざすプロジェクトチームを庁内に立ち上げた。

 意見交換会は、今後の施策を検討していくにあたり、地元住民たちがどのような施設として再開させたいか、率直な思いを聞く場として開いた。

 「近くにあったドライブインやくのが閉店し、トイレの利用者が増えているので改修してほしい」「農業や加工品事業で起業しようとする人たちの拠点となる施設にするのはどうか」「企業を誘致できるようPRに力を入れるべき」など、住民たちから様々な意見が途切れることなく出された。

 また、都市部から夜久野町に移住してきた人たちも参加していて、「外から見ると、道の駅周辺は自然にとても恵まれている。少しやり方を変えるだけで人気が出る可能性がある」「駐車場での車中泊を市が全面的に許可すれば、(国道から離れている)いまの立地が逆に強みになり、都市部からも人が訪れるのでは」などの意見も出されていた。

 市は今後、住民も交えた「検討会」を設立する予定で、意見交換会で出た案も踏まえて議論を重ね、年内に草案をまとめる。年度末には具体的な方針を決定し、住民への説明を行う、としている。

 

写真(クリックで拡大)=道の駅「農匠の郷やくの」

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