福知山市長選を前に公開討論会 3氏が財政、活性化など語る
2024年05月29日 のニュース
京都府福知山市長選挙(6月2日告示)に向けた公開討論会が27日夜、市役所横のハピネスふくちやまで開かれた。一般社団法人福知山青年会議所(JC・横田将吾理事長)が主催し、立候補を表明している3氏が登壇。市民が事前アンケートで選んだ5つの質問に対し、それぞれが考える具体的な政策、まちへの思いを伝え、オンライン配信の視聴を合わせて約300人が立候補予定者の言葉に耳を傾けた。
登壇したのは現職の大橋一夫氏(70)=北羽合=、前市議の小瀧真里氏(64)=末広町=、元会社員の森山賢氏(31)=南本堀=。3分間の自己紹介のあと、質問ごとに回答順を変えながら各2分で答え、コーディネーターから追加質問があった場合は2分で回答した。
質問は「教育と子育てで、最も重要なことは」「商店や商店街の活性化について」「市の財政の展望について」「人口減少、高齢化社会において考えうる政策について」「企業の誘致や支援について」の5つ。
「財政展望」では、大橋氏は「これまでに一定の財政健全化は達成できたが、予断は許さない状況。2022年に財政方針を策定し、経常経費の抑制、基金残高の確保など4つの基本方針を示しました。しっかりと取り組みを進めることで今後10年間は黒字、均衡を保てると考えています」▽小瀧氏は「法人税は今後、横ばいと予測されています。持続可能な経済循環を作るため、中小企業、個人事業主への支援が大切と考えています。ふるさと納税の目標額を今の3倍とし、市民参加型で使い道を決める予算などの構想もあります」▽森山氏は「市の財政を豊かにする収入増をめざします。人口増加で住民税、企業誘致で固定資産税や法人市民税の収入増を図りたい。ふるさと納税も伸びしろがあるため強化していきたい。また、新文化ホールなどは黒字化をめざさないといけないと考えます」と述べた。
「商店、商店街の活性化」では、大橋氏は「オール福知山で、インバウンド誘致に向けたプランを作り、地元商店のみなさんと活性化を進めたい」▽小瀧氏は「歩きたくなるまち並みの整備など、まち全体のビジョンを持ち、それを通してにぎわいを創出したい」▽森山氏は「地元企業による出資といった形で、都市型ショッピングモールの誘致、建設で活気を戻したい」などと伝えた。
このほかの質問に対して、大橋氏が修学旅行の無償化、学生の市内就職への支援▽小瀧氏が給食費の無償化、農林業関連企業の誘致▽森山氏が子どもの医療費の段階的無償化、用途地域の規制緩和-など、特色ある政策を掲げた。
動画はユーチューブの福知山青年会議所公式チャンネルで録画配信をしている。
写真(クリックで拡大)=公開討論会に3氏が登壇した