カメムシ大量発生に悲鳴 駆除剤は品薄
2024年04月22日 のニュース
窓を開けると、数匹がぽろぽろと落ちてきたり、取り込んだ洗濯物にくっついていたり-。京都府福知山市内で、嫌な臭いを出す茶色のカメムシが昨年の秋に続き、多く発生している。読者から「洗濯物が外で干せない」「何で今? 対策はないの?」などの電話が両丹日日新聞社に届いている。大量発生の理由やまちの様子を調べた。
茶色はクサギカメムシ、スコットカメムシなどの種類がいる。昆虫に詳しい市自然科学協力員の太田明宏さんは「カメムシは一年を通しています。昨年にエサとなるスギやヒノキの実が豊富にあったことなどが要因で、大量発生したと考えられ、越冬した成虫がまた出てきています」と説明する。
■これから産卵 秋に再び活動■
さらに、「これから産卵し、役目を終えた成虫はいなくなるため、夏はいったん姿が見えなくなりますが、また秋に卵からかえった個体が活動を始めます」という。
カメムシ対策についての市民の関心は高く、ホームセンターで対策グッズの品切れが続出している。
駅前町のコーナン福知山店(村上大輔店長)は、以前からカメムシ専用の駆除剤を置いていたが、昨秋から、入荷してもすぐに売り切れる状態になった。全国的な需要の高まりで、メーカーからもすぐに商品が入ってこない状況が続いており、「カメムシに有効」と記載がある他の駆除、殺虫剤を充実することで対応している。
カメムシが嫌がる臭いで、洗濯物などに寄り付くのを防ぐ忌避剤も置く。同店の山内直人次長は「毎日、カメムシ関連の問い合わせがある状況です。お客様の声に応えられ、対策に役立つものをそろえられるように努力しています」と話す。
写真(クリックで拡大)=カメムシ対策用品をそろえている(コーナン福知山店で)