全国中学選抜将棋選手権 府代表に村尾礼さん
2024年04月20日 のニュース
全国中学生選抜将棋選手権大会(日本将棋連盟など主催)女子の部に、福知山高校附属中学校3年生の村尾礼さんが、京都府代表として出場する。京都市内で開かれた府予選大会で初優勝し、代表の座を射止めた。1、2年生の府予選は準優勝で涙をのんでおり、念願の全国の舞台に進む。
女子の部は女子中学生将棋大会の最高峰とされ、これまでに参加選手からプロ棋士を輩出するなど若手棋士の登竜門として注目を集める。全国一の将棋駒生産地、山形県天童市が会場で、今年は8月3、4両日に開かれる。
村尾さんは祖父に将棋を教わって、楽しさを知った。小学3年生の頃に、福知山市の福知山城天守閣でプロ将棋のタイトル戦「竜王戦」が開かれ、これをきっかけに立ち上がった市内の子ども将棋教室に通い始め、現在は3教室を掛け持ちする。中学1年生の時にも竜王戦が市内であり、記念大会の「こども竜王戦」A級(2級~初段)で優勝。アマチュア2段の段位も取得した。
府予選には中学1年から挑戦してきたが、2年連続で準優勝と、あと一歩が届かず、悔しい思いをしてきた。徐々に勉強や部活動が忙しくなり、将棋へのモチベーションが下がりかけたが、周囲の応援もあり、「最後のチャンス。何とか代表になりたい」と気持ちに火を付けた。
直前まで別の将棋大会に出て勝負勘を磨き、実戦を意識した練習に取り組んだ。迎えた本番は5人でのリーグ戦。初戦が一番の山場となり、四間飛車で構える先手に対し、得意な棒銀での攻めを展開。危うい場面もあったが優勢を維持して攻め切った。
この1勝で弾みをつけて、リーグ全勝で全国への切符を手にした。「応援してくれたみなさんの期待、最後の機会というプレッシャーがあったので、府代表になれてほっとしています」と笑顔を見せる。
全国大会は各都道府県の予選を勝ち抜いた代表らで予選リーグをし、決勝トーナメントを勝ち抜いた1位から4位までを表彰する。村尾さんは「かなりレベルが高いと聞いています。決勝トーナメントに出ることを目標に頑張りたい」と気を引き締めている。
写真(クリックで拡大)=府予選で優勝した村尾さん