「春の女神」ギフチョウの羽化始まる 大地さん宅
2024年03月14日 のニュース
「春の女神」と言われるギフチョウの羽化が、福知山市厚中問屋町の大地洋次郎さん(83)宅で13日に始まった。昨年より2日遅いが、これから暖かい日が続くと、美しい姿の成虫が次々と舞いだす。
ギフチョウはアゲハチョウ科で、黒と黄色のまだら模様に赤、青、オレンジ色の紋をちりばめた美しい羽が特徴。羽を広げた大きさは6~7センチになる。環境省レッドリストで絶滅危惧II類に指定され、府の天然記念物になっている。
大地さんは1990年から自宅で飼育を続けている。今年の羽化第1号は雌で、同日午前10時ごろ、飼育箱の中で成虫になっているのを大地さんが見つけた。
羽化後、落ち着いた状態になれば、飼育小屋に移す。成虫は小屋の中で、食草のカンアオイに卵を産み付ける。羽化は4月初めまで続く。今年は約150匹の羽化を見込む。
大地さんは「今年は2月に気温が高い日があったので、羽化は早くなるかと思いましたが、3月に入って寒い日が続いたため、例年通りとなりました。ギフチョウの元気な姿を見ると、春がやって来たなという思いが湧いてきます」と言う。
鑑賞を希望する人は受け入れている。
写真(クリックで拡大)=早咲きのサクラに止まるギフチョウ(14日午前8時45分ごろ撮影)