夜久野の教育史を映像化 元教育委員の瀬田さん
2023年12月01日 のニュース
京都府福知山市夜久野町の、教育の歴史をまとめた映像資料「夜久野の学び舎今昔物語」のDVDが、夜久野地域公民館などで貸し出されている。明治初期から現在に至るまで、町内にあった各学校の沿革などをまとめていて、制作した元市教育委員、瀬田眞澄さん(80)=夜久野町小倉=は、先人たちが築いてきた歴史を伝えるのに役立てば-と、期待を寄せている。
瀬田さんが地元の歴史に興味を持ったのは5年ほど前。ひょんなことから「下夜久野村史」を読む機会があり、自分たちの歴史を後世に伝えるため懸命に記した先人の熱意に感動し、郷土史を読み込むようになった。
瀬田さんを知る人からの要望を受け、2年ほど前からは夜久野の教育史をまとめ始めた。子どもから大人まで誰もが分かりやすいよう、資料を動画に編集したりナレーションの台本を作成したり、制は作に関わる作業を瀬田さんが行い、地元住民の協力も得ながら、約1年半をかけ完成させた。
資料では日本の義務教育制度の変遷に触れたあと、上・中・下夜久野地区にあった小、中学校の誕生から廃校までの各学校の沿革を紹介。現在、同町唯一の学校、夜久野学園が誕生するまでの歴史をまとめている。
学校ごとに当時の校舎の写真、教訓や校章の紹介があるほか、楽譜が残っている竜城中学校や宝陵中学校などについては、地元の合唱グループ・コーラス夜久野が歌う校歌も収録されている。
瀬田さんは「何もしなければ消えてしまう歴史を映像という形で残し、次世代に伝えていければと思い作りました。歴史学習のほか、ぜひ同窓会などでも利用してもらい、青春時代を思い返して楽しんでもらえたらうれしい」と話している。
資料の貸し出しは同公民館と市図書館夜久野分館で行っている。
写真(クリックで拡大)=映像資料を制作した瀬田さん