色づく景色楽しみ 夜久野高原で石仏巡り
2023年11月05日 のニュース
京都府福知山市と兵庫県朝来市にまたがる夜久野高原一帯で、八十八カ所石仏巡りが3日に催された。府県境そばの夜久野茶堂(放光院)を発着点に、石仏全てや一部を訪ねる3コースが設定され、参加者たちは色づき始めた紅葉などを楽しみ、ゆったりと巡った。気温は高く、上着を脱いで歩く人もいた。
両市の住民らで組織する放光院護持会(水谷博会長)が2年前から実施している。文化の日(11月3日)を「石仏巡りの日」として参加を呼びかけており、今年は約50人が集まった。全体のコースは約6キロあり、全てを巡れば四国八十八カ所霊場巡りと同じ功徳が得られるとされる。
6キロに挑戦する満願▽71番札所までの健脚▽10番札所までの散歩の3コースで、それぞれに2、3人のガイドが付いた。約2キロの散歩コースには9人が参加し、石仏の前で説明を聞きながら、静かに手を合わせた。道中では「だれが石仏を置いたんですか」「もう少ししたら紅葉が見ごろになりそうですね」などの会話を楽しんだ。
姫路市から散歩コースに参加した女性(57)は「八十八カ所も石仏があることを知りませんでした。すごいですね。丁寧な立て札もあるので、また全てを回ってみたいです」と笑顔を見せていた。
茶堂に戻った参加者たちには、夜久野産コシヒカリの「おにぎりセット」が振る舞われ、のんびりとした秋の風景を楽しみながら、その場で頬張る人もいた。
写真(クリックで拡大)=石仏の前で手を合わせる参加者たち