台風7号:流された骨壺捜索 大江の寺で青年僧侶ら
2023年08月26日 のニュース
台風7号による豪雨で、墓地に大量の土砂が押し寄せ、墓石が流出するなど大きな被害が出た京都府福知山市大江町河守清水、浄土宗・浄仙寺(古寺忠夫住職)で25日、宗派の僧侶らが土砂とともに流された骨壺の捜索作業にあたった。
浄仙寺では、14日深夜から15日未明にかけて、谷奥の山が崩れ墓地に大量の土砂や樹木が押し寄せ、墓石ともども、下流域の住宅地まで流された。
被害を受けたのは、約40年前に造成された墓地。約40基ある墓石のうち16基が流出した。この災害を知った浄土宗京都教区青年会が、復旧作業を支援しようと、浄仙寺に申し出た。
現場では、まだ2つの骨壺が見つかっておらず、青年会の会員8人が、ありそうな場所の見当を付けて土砂をスコップで慎重に取り除いていった。汗だくになりながら少しずつ土砂を運び出し、約4時間にわたり探した。檀家らも作業にあたり、結果、骨壺のふたの一部と骨2点が見つかった。
青年会では、今後も作業を続ける予定で、京都市南区、金樹寺の作見秀樹住職(51)は「現場を見た時は言葉が出ませんでした。少しでも力になればと参加しました。何とか骨壺を見つけ出し、骨と一緒にお墓に戻したい」と願っている。
古寺住職(80)は「寺や檀家さん、地域の方々だけで探すのは難しく、こうして助けていただけると大変ありがたい。時間がかかっても見つけたい」と話している。
写真(クリックで拡大)=力を合わせて土砂を運び出す僧侶たち