オオムラサキ大好き少年 盛岡から大地さん訪問
2023年06月27日 のニュース
自宅で国蝶のオオムラサキを飼育している京都府福知山市厚中問屋町の大地洋次郎さん(82)宅に、オオムラサキが大好きな少年が、遠く岩手県盛岡市からこのほど訪れ、羽化した蝶とのふれあいを楽しんだ。
少年は山下翔平君(8)。父・浩樹さん(48)、母・沙織さん(46)、弟・想太君(6)ら家族6人でやって来た。
翔平君は小さいころから昆虫図鑑をよく見ていて、中でもオオムラサキが大好き。自宅近くの山で雄雌1匹ずつ捕まえたことがあった。
ある日インターネットの新聞記事で、大地さんがオオムラサキを飼育していることを知り、昨春、大地さんに「オオムラサキが好きなので飼ってみたいです」と手紙を書いて送った。
その後、大地さんと電話でのやりとりを続ける中、祥平君も10匹の幼虫を育てることになった。
大工の祖父に、自宅の庭にしっかりとした小屋を作ってもらい、そこで飼育を開始。幼虫の食草のエノキを植え、天敵のアリに襲われないように毎日チェックしているが、次第にアリの被害に遭うなどして数が減り、現在は幼虫2匹、サナギ1匹を見守っているという。
大地さん宅を訪れた翔平君は、飼育小屋に行き、羽化したたくさんのオオムラサキを間近で観察。手のひらに成虫を乗せてもらうと大喜びで、羽を広げて飛ぶ姿にも感動していた。
大地さんを「オオムラサキ博士」と慕う翔平君。「こんなにたくさんのオオムラサキを近くで見るのは初めてです。模様が好きで、手にとまらせてもらいうれしかった」と話していた。
大地さんは「こんなに興味を持ってもらい、後継ぎができたみたいで大変うれしい。これから飼育を続けていくうえで力が湧きます」と喜んでいた。
写真(クリックで拡大)=大地さん(左)に、手のひらにオオムラサキを乗せてもらい、じっくりと観察する翔平君(中)と想太君(右)