「病気も患者の人生もみる」 福高卒業の吉田医師が母校で講演

2023年06月15日 のニュース

 福知山市土師、京都府立福知山高校(藤田浩校長)でこのほど、同校文理科学科卒業生で、南丹市の京都中部総合医療センター(旧公立南丹病院)循環器内科の医師として働く吉田詩織さん(26)が講演し、大学の医療関係の学部への進学をめざす後輩たちに、医療の現場や高校・大学時代の生活ぶりなどを伝えた。

 講演は府北部の医師不足解消に向けて、医療を担う人材を育成する同校の「医学進学プログラム」の一環。1~3年生約90人が聴講した。

 吉田さんは文理科学科6期生で、2015年に京都府立医科大学医学部医学科へ現役で入学。同大学附属病院などで研修医として働き、今年4月から中部センターで勤務している。

 講演で吉田さんは、外来や救急、リハビリなどの業務のほか、事務仕事や学会発表の準備などにも時間を割き、忙しい日々を送っている現状を説明。「医療従事者として一人前になるまでには時間がかかり、一生勉強が必要です」と話した。

 高校生活を振り返り、「3年間は吹奏楽部での部活と勉強をした記憶しかない。塾には行かず、学校の休み時間も前の授業の復習をしていた」と明かした。大学時代についても「常に勉強はしんどかったが、部活や旅行をしたりして、遊びも楽しんだ」と打ち明けた。

 最後に「医療従事者は病気だけでなく、患者の人生や立場などもみていかなければならない。責任のある仕事だということを分かってほしい」と呼びかけた。

 文理科学科3年の川崎結斗さんは「私も野球部に入り部活もしているので、両立に自信が付いた。医療現場ではいろんな人たちとコミュニケーションを取らなければならないことが分かり、すごくためになりました」と話していた。

 

写真(クリックで拡大)=生徒たちの前で話す吉田さん

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