社屋を公立大のサテライトラボに 内記のホウコク
2023年06月08日 のニュース
京都府福知山市の事務機器販売業ホウコク(足立正代表)は6月から、市街地にある社屋を福知山公立大生が利用できるサテライトラボとして運用を始めた。公立大は駅や市街地から少し離れた場所にあり、学生が大学キャンパスまで行かなくても研究活動ができ、社会人との交流が生まれる場として期待している。
同社は4月に社名を「報国堂」からホウコクに変更。併せて社屋を改装し、「H・K・Dナレッジラボ」と愛称を定めて、一新された空間で業務を行っている。
サテライトラボは一般的に大学の敷地外に設ける研究スペースのことで、企業や自治体、学生が交流する学びの場として活用されている。
学生の学びの場を増やし、社会人との交流の中で新たな視点が生まれる場所が作れたらと、足立代表が公立大情報学部の倉本到教授に相談したところ賛同を得て、実現に向けて動き出した。
社屋は内記六丁目にあって福知山駅や市役所にも近い。1、2階は会議室やカウンター席などがある研究スペース、3階はキッチンやテラスを備えた大会議室で、研究発表や交流活動などにも利用できる。
サテライトラボとして利用する間も通常業務が行われるため、学生は実際に働く社員や、同社に出入りする業者と関わる機会もある。
当面は公立大のゼミ単位で利用契約を結び、学生のみの利用を想定している。
足立代表は「公立大生に利用してもらい、クリエーティブな空間になればと考えています。学生の中には将来起業したいと思っている人、社会人と交流したい人もいると思います。社会に出る前の良い経験となり、将来の糧となる場所になればうれしい」と話している。
同社は社屋をショールームとして自社で取り扱う製品やサービスなどのオフィス環境を体感できるライブオフィス事業も行っている。
写真(クリックで拡大)=開放感のある研究スペース(2階)