府暫定登録文化財に天神神社本殿など
2023年03月29日 のニュース

京都府教育委員会は、府暫定登録文化財に新たに35件を加えた。暫定登録文化財は、将来、国指定や府指定登録文化財になる可能性があるものを早期に保護するために、2017年に創設された。福知山市内では、今回の登録のうち6件が対象となった。
登録を受けると、文化財の保存、修理、維持管理などに対して補助が出る。今回登録されたのは建造物4件▽絵画12件▽彫刻10件▽古文書6件▽考古資料2件▽史跡1件。建造物4件はすべて、福知山市内から選ばれた。
登録された中六人部地区にある天神神社本殿=大内=は、1825年(文政8年)に建てられたと社伝にある。上部には牛や水鳥など、様々な動物の彫刻が装飾されていて、本殿は覆屋という建屋の中にあるため、雨風の影響を受けず保存状態も良い。彫刻の質の高さと保存状態が評価された。
同神社を管理する35代目氏子総代の片山泰一さん(72)は「今でも月2回、下地、中地、大内山田、後正寺の氏子で清掃しているので、保存状態が評価されたことはうれしいです。先人たちが守ってきたものを後世にも伝えていきたい。彫刻はとても興味深いので、ぜひみなさんに見に来てもらえれば」と話している。
そのほか、市内で登録された文化財は次の通り。
【建造物】
大歳神社本殿(榎原)
夜久野郷総社一宮神社本殿(夜久野町額田)
夜久野郷総社一宮神社末社蛭子神社本殿(同)
【絵画】
絹本著色仏涅槃図(圓満院・夜久野町畑)
絹本著色釈迦十六善神像(同)
写真=上部に彫刻が装飾されている天神神社本殿