大雪でハウス倒壊15棟 生産者「もう降らないで」
2023年01月30日 のニュース
断続的に降り続いた大雪は、京都府福知山市内の農業に打撃を与えた。市が把握しているだけでも、三和町や六人部などで、ビニールハウスの倒壊が計15棟あるという。
「こういうこともあるわって、思うしかない」。三和町梅原で、ひぐち農園を営む樋口泰夫さんは、雪で押しつぶされたビニールハウスを見て、肩を落とす。
農園では、水菜とホウレンソウ、万願寺とうがらし、小松菜などをハウス栽培。しかし、今回の大雪で、21棟のうちホウレンソウの2棟、水菜の1棟が、屋根に積もった雪の重みで倒壊した。
ホウレンソウの1棟は収穫中で、別の1棟は種をまいてから1カ月ほどが経過し、順調に育っていた。水菜は堆肥をまいたりして、種まきの準備をしていたところだった。
樋口さんは「野菜はほかのハウスもあるので、そこまで被害は大きくないですが、ハウスの建て替えに多くの費用がかかります。これ以上の被害が出るのは、本当に勘弁してほしいので、もう大雪は降らないでほしい」と願う。
それでも努めて明るく振る舞う。雪が解けてから復旧作業をするといい、「気持ちを切り替えて、また頑張りたい」と前を向く。
写真=雪で倒壊したビニールハウスの状況を確認する樋口さん