大黒様の里帰り法要 大江町妙雲寺で
2023年01月11日 のニュース
京都府福知山市大江町河守の日蓮宗・妙雲寺(有村友伸住職)で9日、大黒尊天大祭が営まれた。普段、檀信徒らの自宅に祭っている子大黒様が寺の親大黒様の元に戻り、開運招福の祈祷を受けて、再び各家庭へ戻っていった。
大黒様は商売繁盛、家内安全の神様で、にこやかな風貌をしている。700年の伝統のある日蓮宗大荒行の秘法では、一升マスに入った高さ13センチほどの木彫りの子大黒様とともに、御幣でかたどる稲荷神と龍神を祭ることで、初めて大黒尊天の力が発揮されるという。
檀信徒らは、子大黒様を自宅の居間や仏間などに祭り、毎朝大黒様の呪文を3回唱えるなどして、金運、商売繁盛、夫婦円満、良縁成就などの福運を願っている。大黒大祭は子大黒様にとって、年に一度の里帰りの日となる。
有村住職ら僧侶3人が読経するなか、有村友宏副住職が筆を使って、黒豆を混ぜた清酒で約60体をきれいに拭い1年の汚れを落として福徳を込めた。
檀信徒らは子大黒様のほか、縁起物の熊手なども持ち帰った。
有村副住職は「地元住民を中心に京都市や神戸市など京阪神からも信仰いただいております。悪いことがなく、1年間を幸せに過ごせますようにと法要をしました」と話していた。
写真=筆で子大黒様を拭う有村副住職