旧成人式を「二十歳を祝う会」として門出祝福 597人が出席
2023年01月10日 のニュース
従来の成人式にあたる京都府福知山市の「二十歳を祝う会」が8日、猪崎の三段池公園総合体育館で開かれ、振り袖姿やスーツ姿で身を引き締めた597人が、門出の誓いを新たにした。
民法改正で昨年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことを受けて、今年から成人式の名称を変更した。参加対象は2002年4月2日から03年4月1日までに生まれた776人で、参加率は76・9%だった。
例年は住民票などに基づいて事前に案内状を送っていたが、今年は該当年齢であれば誰でも参加できるようにした。新型コロナウイルス感染対策でマスク着用や座席間隔を空ける措置はしたが、昨年は人数を制限した保護者の参観を全面解禁して、祖父母や兄弟姉妹を含む多くの人たちが2階席から二十歳を迎えた家族の晴れ姿を見守った。
大橋一夫市長は、式辞で参加者らが新型コロナウイルス禍での様々な制限の中で悔しい青春時代を過ごしてきたことに触れ、「だからこその新たな発想や優しさを身に付けてこられたと思います。若い感性、行動力に期待していますので、社会の一員としての自覚を持ち、夢や希望に向かって真っすぐ進んでいただきたい」とエールを送った。
二十歳の主張は男女2人が代表して演台に立った。
陸上自衛隊福知山駐屯地の森島新章さん(19)=京都市伏見区出身=は、女手一つで育ててくれた母親への感謝を伝えて親孝行を約束。「社会人として、自衛官としても模範的な行動をしていきたい」と力強く語った。
小学校教員をめざす京都教育大学2年生の山田和歩さん(19)は、離れてみて古里の人々のぬくもりや豊かな自然を知ったと振り返り、「教育分野で地元福知山に貢献したい」と目を輝かせた。
他の参加者も2人の発表が終わると大きな拍手を送って決意の思いを重ねた。式の前後には記念撮影をするなどして同級生との再会の喜びを分かち合っていた。
昨年同様にインターネットでライブ配信もした。
写真=表情を引き締めて式に臨む出席者たち