オンラインで伝統文化に触れる 小中学生が丹後二俣紙でうちわ作り

2022年09月13日 のニュース

 小中学生とその保護者を対象にした「お家で楽しもう!! オンラインde伝統文化教室」(関西広域連合主催)が11日、京都府福知山市大江町二俣二の和紙伝承館を中継会場にして開かれた。オンライン会議システム「Zoom」を使い、受講者たちが地域特産の丹後二俣紙を材料にしたうちわ作りを教わった。

 教室は、子どもたちに、長い歴史の中で大切に守り伝えられてきた伝統芸能、生活文化に触れてもらおうという企画で、昨年度から始まった。

 今年は8月27日にあった歌舞伎の体験が初回の教室となり、今回は2回目。広域連合のエリアの近畿2府4県と徳島、鳥取両県の小中学生らを対象に募集したところ、118人の応募があり、全員に和紙うちわのキットを送った。

 約80人が参加。最初に伝承館横の田中製紙工業所の代表、田中敏弘さん(60)が、紙の歴史や和紙と洋紙の違いなどを説明。このあと伝承館の臨時職員、池田豊幸さん(75)と田中製紙職員の大森良子さん(29)が作り方を教えた。

 無地のうちわに、色を付けた丹後二俣紙を貼り付けて、ヒマワリの絵を完成させる作り方で、受講者たちは花びらや葉っぱなどの形にちぎり、見本通りに手を進めた。

 和紙をちぎって貼り付ける大森さんの動作が映し出され、池田さんが作業手順を伝えた。受講者の進み具合を確かめながら教え、「ゆっくりでいいよ」「ここが山だからね」などとアドバイスもしていた。1時間ほどで全員が完成させた。

 田中さんは「コロナ禍で、外出がままならない中、和紙について深く知ってもらうことができて良かった。今度は大江町に来て、丹後二俣紙に触れてもらえればありがたい」と話していた。

 教室は今後、阿波踊り▽根來塗▽麒麟獅子舞▽日本舞踊▽甲賀流忍術▽奈良墨の体験をする予定にしている。

写真=うちわを持って作り方を教える池田さん(中央)と実際に作ってみせる大森さん(右)

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