梅雨明けの日に猛暑 6月の観測史上1位の35・4度
2022年06月29日 のニュース

近畿地方の梅雨明けが発表された28日、福知山市では最高気温が35・4度を記録し、今季初めての猛暑日となった。6月とは思えない真夏の日照りをしのぐため、日傘を差して歩く人や水分補給をこまめに取る人の姿が見られた。
気象庁によると、この日の最高気温は、平年よりも6・7度高く、福知山での6月の観測史上1位となった。
JR福知山駅周辺では、タオルを頭にかぶせるなどして移動する人が目立った。
■農家は収穫への影響を懸念■
今季の梅雨は記録的な短さとなった。京都地方気象台によると、京都府内の多くのところで、5月1日から6月27日までの降水量が平年の5割程度と少ない。
今後も厳しい暑さが続くとみられ、市内の農家は収穫への悪影響を懸念する。
六十内で米やトマトなどの野菜を作る「小林ふぁ~む」の小林伸輔専務(58)は「気温が高いと水が温かくなり、米は乳白米になる可能性がある」と心配する。さらには「梅雨明けが平年よりも早いため、野菜への水やりなど例年にはない大変な作業をしないといけない日が多くなる」と頭を抱えている。
■熱中症に注意、昨年比で倍増■
市消防本部によると、27、28両日の熱中症疑いの救急搬送者は計5人に上った。今年6月の件数は28日時点で計13件あり、昨年の6月と比べると、2倍に増えているという。
市消防本部は「最近、急激に暑くなって、体が慣れておらず、屋内でも熱中症になる場合があります。エアコンなどで温度調整をしたり、こまめな休憩や水分補給をしたりしてほしい」と注意を呼びかける。
京都地方気象台などによると、今後数日は高気圧に覆われて晴れる日が多いという。
写真=強い日差しを遮るため日傘を差している人も(福知山駅前で)