大規模災害時の避難所に廃校を活用 NPOが旧川合小で実証実験

2022年06月15日 のニュース

 大規模な災害が発生した時、不足しがちな避難所の確保に、たくさんの教室を備えた廃校を活用できないかと、京都府福知山市三和町上川合の旧川合小学校で、廃校を活用した避難所運営の実証実験が12日に行われた。取り組んだのは誰もが暮らしやすい社会づくりを目指すNPO法人京都丹波・丹後ネットワーク(牧紀男理事長)。空き教室を使って、障害や病気の有無、子ども連れなど、個別の状況に対応できる避難所づくりを考えた。

 京都府南部で大地震が起こり、避難者を受け入れるとの想定。福知山公立大学生、京都防災士協会、市、地元住民らと協力し、約50人が参加した。

 参加者は「外国人」「子どもと一緒の母親」「障害のある人」といった役割になり切り、避難所での受け付けから実験をスタート。個別の事情に合わせて教室や体育館に避難し、スマホでアレルギーや必要な支援など詳細な情報を入力して集約した。

 また、各教室では相部屋になった避難者役同士が防災士とともに、どういう支援や配慮があれば良いかなどを話し合った。意見は、最後に集まった体育館で全体に共有し、段ボールベッドや物資の配布方法などの確認もした。

 全体の振り返りのあと、防災バーベキューで非常時の調理方法などを学びながら交流した。NPOの森田洋行・副理事長は「実際に動くことで分かった課題もあるので検討を進め、廃校を避難所として活用する道を探りたい」と話していた。

 今後、実証実験の検証結果をもとに、行政への提言にもつなげる。

 

写真=段ボールベッドを設置する参加者たち

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