ICTで景観守りながら獣害対策 3カ所目のモデル地区に毛原

2022年06月08日 のニュース

 京都府福知山市は、ICT(情報通信技術)を活用した獣害対策のモデル地区に大江町毛原地区を追加した。農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に選ばれた風光明媚な地域の景観を守りながら、稲作の被害ゼロを目標に掲げ、効果的な対策を進めていく。

 市は昨年度、獣害に強い集落づくりをめざし、夜久野町直見地区、三和町川合地区をモデル地区に設定。獣害対策に先進的な知見を持つ兵庫県立大学の協力を得て、毎月1回のワークショップを開き、地域主体の獣害対策を進めている。

 その取り組みの一つとして実施した県立大の調査で、市内の北部はニホンジカの生息密度が高いことが判明。モデル地区の3カ所目として、北部の大江町毛原地区を追加した。

 毛原では、地区の山際に侵入防止柵のフェンスをぐるっと張り巡らし、捕獲おりも設置している。それでもシカなどはわずかな隙間を見つけて入ってくる。そのため水田の多くでは周囲に、景観を損ねる電気柵を設置せざるを得なくなっている。

 4日に地元の公会堂で1回目のワークショップが開かれ、住民10人が参加。事前に撮影した地区内の映像を流しながら、シカが出入りする場所などを確認したあと、兵庫県立大学の山端直人教授から、シカの鼻の高さに電線を配置することなど適正な電気柵の設置方法を教わった。

 このあと、集落の山際のフェンスや捕獲おりを参加者全員で視察し、管理状態などを確認した。

 モデル地区の取り組みは3年計画で行う。市によると今後、同地区では有害鳥獣の侵入を即時に知らせる自動撮影カメラを設置するなど、ICTを活用して山際のフェンスの適正な管理維持を図って被害を食い止め、最終的には、電気柵をなくして景観維持を図りたい考え。

 毛原自治会の水口清司自治会長は「全12戸の小さな集落で高齢化も進むなか、年2回、フェンスの点検をしてきたが、それでもシカやイノシシが入ってきて、作物が被害に遭う。棚田を守れるよう、取り組んでいきたい」と話していた。

 

 

写真=毛原地区内に設置する捕獲おりの状態を確認する山端教授(右)と地元住民ら

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